ホームレスとは?
定義・現状・原因・メンタルヘルス・ハウジングファースト・支援制度を徹底解説
「ホームレス」は路上生活者だけを指す言葉ではありません。ネットカフェ難民、車中泊、知人宅を転々とする人を含めた広い概念です。日本の現状、原因と背景、メンタルヘルスへの影響、心理メカニズム、支援制度、ハウジングファースト、社会復帰、国際比較まで、最新データに基づいて必要な情報を一つにまとめました。
ホームレスとは——定義と概念
「ホームレス」は路上生活者だけを指すのではなく、ネットカフェ難民・車中泊・知人宅を転々とする人など、安定した住まいを持たない人すべてを含む広い概念です。法的定義と実態の間には大きな隔たりがあります。
日本における法的定義と概数調査
日本の法的定義は2002年8月7日公布の「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」第2条にあり、「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる者」と定義されています。つまり法律上は公共の場所で寝泊まりする「路上生活者」を指す比較的狭い定義です。
この定義に基づき厚生労働省は毎年1月に「概数調査」を実施。2025年1月時点で全国の路上生活者数は2,591人(前年比229人・8.1%減)。統計上は減少傾向ですが、調査は各自治体職員が日中に目視で行うため、夜間のみ路上に現れる人や日中は図書館・ショッピングモール等で過ごす人は把握されにくく、自治体間の精度ばらつきと調査方法の統一性にも課題が指摘されています。
広義のホームレス概念(ハウジングプア)
国際的には安定した住居を持たない状態全般をホームレスと捉える「広義のホームレス」概念が主流です。日本でも以下の人々が含まれます。
ホームレスの類型化と分類
ホームレス状態は一様ではなく、期間や形態でいくつかの類型に分けられます。支援策を考える上で重要な視点です。
- 一時的ホームレス突発的な出来事(失業・離婚・災害など)で一時的に住居を失った状態。比較的短期間で住居に戻れる。支援ニーズは緊急の住居確保・経済的支援・就労支援。
- 反復的ホームレス住居の確保と喪失を繰り返す状態。精神疾患・依存症などの根本問題が未解決。包括支援(住居+治療+就労)と継続的フォローアップが必要。
- 慢性的ホームレス1年以上の長期にわたりホームレス状態が継続。障害や慢性疾患を抱えていることが多い。ハウジングファースト型支援、医療・介護、長期的伴走支援が必要。
- 潜在的ホームレスネットカフェや知人宅など路上以外の不安定な場所で生活し統計に表れにくい層。アウトリーチ支援・相談窓口の周知・住居確保給付金が鍵。
日本では路上生活者の平均年齢は63.6歳、65歳以上が54.4%、路上生活5年以上が59.1%と、慢性的ホームレスの割合が極めて高いのが特徴。長期化・高齢化は健康問題の深刻化と支援の複雑化をもたらし、早期介入の重要性を示唆します。
ハウジングプア・住居不安定との違い
ハウジングプア=住居はあるが質が著しく低い、家賃負担過大で生活が圧迫されている状態(老朽木造アパートで風呂なし・トイレ共同、収入の半分以上が家賃など)。住居不安定=現在は住居があるがいつホームレスに陥ってもおかしくない状態(家賃滞納、収入不安定、DVや虐待で住居を離れざるを得ない)。
日本のホームレスの現状と統計
2003年の25,296人から2025年の2,591人へ約90%減少した統計の裏で、ネットカフェ難民・車中泊・女性ホームレス・高齢化と長期化という別の深刻な現実が進行しています。
厚生労働省概数調査の推移(2003〜2025)
厚労省は2003年から毎年1月に「ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)」を実施。路上生活者数は一貫して減少傾向。
2003年ピーク時の25,296人から2025年2,591人へ約90%減少。ただし前述の通り(1)日中目視のため夜間のみ路上の人や日中公共施設内の人は把握不能、(2)路上以外で生活する住居喪失者は対象外、(3)自治体間の調査精度にばらつき、という限界があります。
都道府県別の分布と地域差
2025年調査でホームレス数が多い都道府県は以下の通り。
上位5都府県で全国の72.6%を占め、大阪府・東京都だけで全国の半数以上(52.3%)。背景には、大都市圏の日雇い労働市場(寄せ場)、匿名性の高さ、支援団体の集中がある。大阪府あいりん地区(釜ヶ崎)、東京都山谷地区、横浜寿町地区はかつての「三大寄せ場」で、高度成長期の日雇い労働者がバブル崩壊後に仕事を失い高齢化と共にホームレス化したケースが多発。現在も支援施設・NPOが集中し地域特有の課題を抱えています。
ネットカフェ難民・車中泊・女性ホームレス
東京都2018年「住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査」では、都内ネットカフェ等で一晩寝泊まりする住居喪失者は約4,000人と推計。多くが20〜30代の若年・非正規雇用層で、従来のイメージ(中高年男性の路上生活者)と異なるプロフィール。低賃金で敷金・礼金・保証人が必要な賃貸を借りられず日払いネットカフェ料金で凌いでいます。
コロナ禍以降は車中泊生活者増加。地方都市で仕事を失った人が自家用車で生活し、駐車中の車にしか見えないため実態把握は極めて困難。
女性のホームレスは路上ではなく知人宅・DVシェルター・ネットカフェを利用する傾向が強く路上調査で把握されにくい。性暴力被害を恐れて路上を避ける、性産業に取り込まれるなど、男性とは異なる経路でホームレス化しまた異なる形で「見えなく」なります。
高齢化と長期化という日本特有の問題
厚労省生活実態調査(2024年)で、路上生活者の平均年齢63.6歳、65歳以上54.4%、路上生活5年以上59.1%。10年以上も相当数。長期化は身体的・精神的健康悪化と社会復帰困難の悪循環を生みます。
高齢ホームレスの健康問題は深刻——栄養不良・衛生悪・医療アクセス困難により高血圧・糖尿病・結核などの慢性疾患リスクが高まり、冬季の低体温症と夏季の熱中症による死亡事例が毎年報告。認知症発症ケースも増え、路上での認知症対応という新たな課題も浮上しています。
個人的要因と社会構造的要因の複合
きっかけ自体は誰にでも起こりうる出来事。問題は、その時に相談できる人や場所、セーフティネットにつながれなかったことです。
失業・リストラ・倒産、低賃金、非正規雇用の増加が中心。バブル崩壊後の建設・製造業の日雇い縮小、2008年リーマンショック「派遣切り」、住み込み寮喪失による路上化、家賃高騰と敷金・礼金・保証人慣行が住居再確保を困難にする。
離婚・DV・虐待・親との不和、介護離職などが住居喪失のきっかけに。女性はDV逃避でシェルターを経て住居困窮。男性は離婚で自宅を離れるパターンが多く養育費負担で住居費が確保できない。介護離職者は親の死後に住居と収入を同時に失うことがある。
統合失調症・うつ病で就労困難、知的障害・発達障害で社会的孤立。アルコール・薬物依存症、日本特有のギャンブル(パチンコ等)依存症による多額の借金。障害者手帳がない軽度障害者は支援の狭間に落ちやすい。
問題発生時に相談できる人や場所がなかったことが共通最大要因。日本では男性に「人に頼ることへの抵抗」「迷惑をかけたくない」「恥ずかしい」が強く、町内会など地域コミュニティ希薄化と単身世帯増加で孤立リスクが増す。
公営住宅戸数約200万戸・全住宅ストック比約3.6%(英17%・仏17%・蘭30%と比べ低水準)。2017年改正住宅セーフティネット法の登録戸数も不足。生活保護「水際作戦」、扶養照会への抵抗、スティグマで捕捉率は約20〜30%と先進国最低水準。
- 仕事が減った
- 倒産・失業
- 人間関係トラブルでの離職
- 非正規雇用の不安定さ
- 家賃高騰と賃金停滞
- 離婚に伴う住居喪失
- DV被害からの逃避
- 親からの虐待・家族不和
- 介護離職と相続できない持ち家
- DVシェルター退所後の困窮
- 統合失調症・うつ病による就労困難
- 知的・発達障害での孤立
- アルコール・薬物依存症
- ギャンブル依存症と借金
- 障害者手帳のない軽度障害
- 男性に強い「助けを求められない」文化
- 「人に迷惑をかけない」価値観
- 町内会等インフォーマルNW弱体化
- 単身世帯増加と高齢単身者孤立
- 公営住宅戸数の極端な少なさ
- 住宅セーフティネット法の実効性不足
- 生活保護の水際作戦
- 扶養照会というハードル
- 捕捉率約20〜30%
ホームレスとメンタルヘルス
ホームレス状態にある人の67%が現在何らかの精神疾患を抱え、生涯有病率は77%。精神疾患はホームレスの原因にも結果にもなり、悪循環を形成します。
ホームレスにおける精神疾患の有病率
2024年発表の系統的レビュー&メタ分析によると、ホームレス状態にある人の67%が現在何らかの精神疾患を抱え、生涯有病率は77%に達します。
- 物質使用障害ホームレス 44% / 一般人口 約5-8%
- 反社会性パーソナリティ障害ホームレス 26% / 一般人口 約1-3%
- うつ病(大うつ病性障害)ホームレス 19% / 一般人口 約5-7%
- 双極性障害ホームレス 8% / 一般人口 約1-2%
- 統合失調症ホームレス 7% / 一般人口 約0.5-1%
- PTSDホームレス 11-30% / 一般人口 約3-4%
- 不安障害全般ホームレス 15-25% / 一般人口 約5-8%
うつ病・PTSD・物質依存・自殺リスク
ホームレス状態に関わる心理メカニズム
長期のホームレス状態は心理に深い影響を残します。学習性無力感・自己スティグマ・マズローの欲求階層・認知の狭窄・アタッチメント——5つの理論で見えてくる回復への手がかり。
心理学から見るホームレスの内的世界
日本のホームレス支援制度
生活保護・自立支援センター・生活困窮者自立支援・NPO・医療支援。住所がなくても利用できる支援は確実に存在します。一人で諦めず制度を使ってください。
法的制度から民間支援まで
ハウジングファースト——「まず住まいから」
1990年代にサム・ツェンベリスが提唱したアプローチ。住居提供に条件をつけず、安定した環境の中で支援を並行する。国際的に最も効果的な支援モデルとして実証されています。
ハウジングファーストとは何か
ハウジングファースト(Housing First)は、1990年代にアメリカの精神科医サム・ツェンベリスが提唱したホームレス支援アプローチ。核心は「まず安定した住まいを確保し、その後に必要な支援を提供する」という考え方です。
従来の「ステップアップ(段階的)」アプローチは、まず治療(精神疾患・断酒)→次に訓練(就労・生活スキル)→最終的に住居という順序でしたが、各段階をクリアできない人が脱落し住居到達者が限られるという問題がありました。ハウジングファーストはこの順序を逆転——まず住まいを提供し、安全で安定した環境の中で精神科治療・依存症治療・就労支援・法律相談などを並行して行います。重要なのは「断酒」「治療通院」「就労」などの条件をつけないこと。支援を受けるかは本人の意思に委ねます。
科学的根拠と経済性
有効性は世界中の大規模ランダム化比較試験(RCT)で実証。最も有名なのは、カナダ5都市2,000人以上を対象としたAt Home/Chez Soi研究。
主な結果——HFを受けた人の約9割が1年後も住居維持(段階的アプローチより著しく高い)、精神的健康の改善、QOL向上、入院日数減少、救急受診減少。
経済的にも合理的。米国の研究では、慢性的ホームレス1人当たりの公的コスト(救急医療・精神科入院・刑事司法等)は年間約3万5千〜4万ドルに達するのに対し、ハウジングファーストによる住居提供と支援のコストは年間約1万3千〜2万5千ドル。HFは人道的にも経済的にも合理的な支援モデルです。
日本におけるハウジングファースト
一般社団法人つくろい東京ファンドが2014年から実践に取り組み、代表の稲葉剛氏は日本での理念普及の先駆者。空き家・空き室を活用した個室シェルターを運営し、集団生活でなく個室提供でプライバシーと安全を確保し精神的回復の基盤を作っています。
日本での普及課題は3点——(1)恒久住居として使える低家賃住宅ストックの不足(公営住宅戸数が少なく民間賃貸は保証人・入居審査の壁)、(2)行政支援が施設入所型(無料低額宿泊所・自立支援センター)に偏り個別住居提供型へ転換が進まない(無料低額宿泊所には大部屋集団生活・劣悪な食事・厳しい規則の「貧困ビジネス」も)、(3)住居提供後の伴走支援体制が不十分(精神科治療・生活支援・就労支援を継続するための人的・財政的リソース不足)。
ハウジングファーストの8つの原則
- 1. 住居は基本的人権住居は支援プログラムへの参加や治療成功の「報酬」ではなく、基本的権利として提供する。
- 2. 選択と自己決定の尊重当事者が住む場所・受ける支援・生活のあり方を自ら選択できる。
- 3. 住居と治療の分離住居維持を治療参加の条件にしない。治療を拒否しても住居を失うことはない。
- 4. リカバリー志向回復は直線的でなく後退も含む。再発しても支援を継続する。
- 5. ハームリダクション物質使用をすぐにやめることを強制せず、害を減らす方向で支援する。
- 6. 積極的な関わり当事者が支援を拒否しても粘り強く関係を維持し、機会を待つ。
- 7. テナントとしての権利と責任当事者は一般のテナントと同じ権利(プライバシー・安全)と責任(家賃支払い・近隣配慮)を持つ。
- 8. コミュニティへの統合隔離された施設でなく、地域社会の中の一般住宅で生活する。
社会復帰・周囲の対応・セルフケア・偏見
ホームレスからの回復は段階的で直線的ではありません。住まい・就労・居場所、そして社会の偏見の解消と周囲の関わり方まで、回復を支えるすべての要素を扱います。
社会復帰の段階的プロセス
ホームレスからの社会復帰は一朝一夕に実現するものではなく、各段階に特有の課題があります。
中間的就労と居場所づくり
「自分がホームレスになるとは思わなかった」
ホームレス経験者が口を揃えるのは「まさか自分がホームレスになるとは思わなかった」という言葉。ホームレスは「特別な人」だけの問題ではなく、誰にでも起こりうる問題であることを示しています。
大手企業で管理職として勤務後リストラ。再就職が見つからず貯金が底をつき路上生活へ。「会社にいた時の自分と路上にいる自分が同じ人間とは思えなかった。でも振り返るとずっと一人で問題を抱え込んでいた。もっと早く誰かに相談していればこうはならなかった」
DV被害から逃れて住居を離れ、知人宅とネットカフェを転々。「女性のホームレスは見えにくい。路上は危険だから屋根のある場所を探すが、安全な場所はどこにもなかった。NPOの人に出会って初めて『助けてください』と言えた時、涙が止まらなかった」
ホームレスと住居確保を3回繰り返した経験。「最初の2回は住居を確保しても続かなかった。一人暮らしが不安で生活リズムも崩れて結局路上に戻った。3回目はNPOスタッフがずっとフォローしてくれて、困った時すぐ相談できた。それが違いだった」——伴走支援の重要性を示す事例。
回復者が語る転機には共通テーマがあります。
- 信頼できる人との出会いNPOスタッフ、炊き出しのボランティア、声をかけてくれた通行人——「自分を一人の人間として見てくれた」「見捨てなかった」経験が変化の始まり。
- 住まいの確保安定住居を得て「やっと人間らしい生活ができる」「安心して眠れる」と感じ、そこから生活を立て直せたという声が多数。ハウジングファーストの有効性の当事者視点での裏付け。
- 小さな仕事の経験ビッグイシュー販売、NPOでの軽作業、ボランティア活動——「自分が誰かの役に立てている」実感が失われていた自尊心を取り戻すきっかけに。
- 健康の回復長年放置していた病気の治療開始、精神科受診と服薬、依存症治療の開始が生活全体の改善につながったケースも多い。
社会的偏見と4つの実害
ホームレスへの偏見と、それに対する事実の対比です。
偏見は単なる「間違った認識」にとどまらず、具体的な実害を生みます。
- ホームレス襲撃偏見が暴力に発展した最深刻例。日本でも石を投げる・殴る・火をつける等の事件が後を絶たず死亡事例も。加害者の多くは10代〜20代の若者で「社会のお荷物」「排除は正義」という歪んだ認識が背景。
- 制度的排除自治体による公園・河川敷からの強制排除、「排除アート」「敵対的建築」(ベンチ仕切り・路上突起物)、公共施設の利用拒否。「見えなくする」だけで解決にならず、より危険な場所へ追いやる。
- 就労差別住所がない/施設・支援団体住所であることを理由とする採用拒否。ホームレス脱出の直接的障壁。
- 医療差別保険証がないことを理由とする診察拒否、清潔でないことを理由とする追い返しなど。医療アクセスを妨げ健康悪化を招く。
偏見を乗り越える3つのアプローチ。
してよいこと・してはいけないこと
ホームレスの人と接する際、社会の一員としてできること(★)と避けるべきこと(✗)。
ホームレス状態にある人のためのセルフケア
「助けを求めることは恥ずかしいことではない」——ホームレスは個人の責任ではなく社会構造的問題の結果です。支援を受けることはあなたの権利。まず以下を試してください。
国際比較と日本への示唆・FAQ
フィンランド・アメリカ・イギリスの取り組みから日本が学ぶべき点と、よくある質問への回答。日本のホームレス問題は世界の文脈で見ることでより深く理解できます。
フィンランド・アメリカ・イギリス
国際比較から学ぶ3つの方向性
- ハウジングファーストの本格導入フィンランドの成功・米国先進事例が示すように、HFは最も効果的かつ経済的な支援モデル。日本でも施設入所型から個別住居提供型への転換が必要。
- 予防の強化イギリスの「ホームレスリスクの56日前から支援」のように、家賃滞納SOSをキャッチする仕組み、退所・出所者の住居確保支援など、深刻化前の予防的介入を強化。
- 住宅政策の強化公営住宅の増設、住宅手当制度の創設、民間賃貸への入居支援強化など住宅セーフティネットの抜本的充実。住宅不足と高騰という構造的問題への対処なしに根本解決は困難。
よくある質問
A. 安定した住居を持たない状態全般を指します。ホームレス自立支援法の定義は「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる者」と狭いものですが、広義にはネットカフェ難民、車中泊生活者、知人宅を転々とする人なども含まれます。
A. 厚生労働省2025年1月の概数調査では全国の路上生活者数は2,591人。ただしこれは目視で把握できた路上生活者のみで、ネットカフェ難民・車中泊・友人宅滞在は含まれません。東京都調査ではネットカフェ等で寝泊まりする住居喪失者は一晩約4,000人と推計され、実数は公式統計の数倍以上と考えられます。
A. 失業・リストラなどの経済的困窮、病気や障害、家族関係の破綻(離婚・DV・虐待)、借金・多重債務、ギャンブル/物質依存、精神疾患、社会的孤立など複合的要因が絡みます。共通要因は「問題が起きた時に相談できる人や場所、セーフティネットにつながれなかった」ことです。
A. 双方向の関係です。精神疾患がホームレスの原因になることもあれば結果となることもあります。ホームレス状態にある人の67%が現在何らかの精神疾患を抱え生涯有病率は77%。最多は物質使用障害(44%)、次いで反社会性パーソナリティ障害(26%)、うつ病(19%)、双極性障害(8%)、統合失調症(7%)。
A. 生活保護制度、ホームレス自立支援センター、生活困窮者自立支援制度(住居確保給付金など)、無料低額宿泊所、一時生活支援事業、住居確保給付金、就労準備支援事業、認定就労訓練事業、緊急小口資金・総合支援資金、法テラスの法律相談など。福祉事務所やNPOに相談すれば状況に応じた支援につなげてもらえます。
A. 「まず住まいを確保する」を最優先とする支援アプローチ。従来の「治療→訓練→住居」型と逆に、まず安定住居を提供し、その後に精神科治療・就労・法律相談などを並行して行います。研究ではハウジングファーストを受けた人の9割が1年後も住居を維持、国際的に最も効果的な支援モデルとして認知されています。
A. 一人の人間として尊重し偏見なく接することが基本。NPO団体への寄付・ボランティア参加、炊き出しやパトロール参加。明らかに体調不良の人は自治体福祉課や119番に連絡。社会的には貧困・住宅問題への関心と政策的改善の要求も重要です。
A. 最寄りの福祉事務所、NPO団体(ビッグイシュー・もやい・つくろい東京ファンドなど)に相談。生活保護申請、住居確保給付金、一時生活支援事業など状況に応じた支援を受けられます。住所がなくても生活保護は申請できます。扶養照会はDV・虐待ケースでは原則行わない運用に。一人で役所に行くのが不安ならNPOスタッフに同行を依頼可能。
A. いいえ。経済構造の変化(非正規雇用増加・景気変動)、社会保障の不備、住宅政策の問題、精神疾患・障害への支援不足など個人ではコントロールできない社会的要因が大きく関わります。「自己責任」は問題の本質を覆い隠し必要な対策を遅らせる危険な見方です。
A. はい。住所不定でも現在地を管轄する福祉事務所で申請可能。厚労省も「住所不定を理由とする申請拒否は違法」と通知しています。一部窓口で誤った対応がある場合はNPOスタッフ同行が有効。認定後は住宅扶助(家賃補助)、生活扶助(生活費)、医療扶助(医療費無料)等を受けられます。
一人で抱え込まないで。
相談してみませんか。
つらい気持ちを抱えていませんか。どうかあなたの大切な悩みをココトモに聞かせていただきたいです。
このページの情報は、医師による診断や治療に代わるものではありません。症状が気になる場合は、心療内科・精神科への受診をご検討ください。
