メンタルヘルス用語辞典 · デートDV

デートDVとは?
高校生・大学生に多い5類型・SNS束縛・サイン・相談先・別れ方をわかりやすく解説

デートDVは、結婚していない交際相手から受ける身体的・精神的・性的・経済的・デジタル上の暴力です。若い世代に特に多く、『これくらい普通』と見過ごされがち。定義、5類型、サイン、サイクル理論、長期的な影響、安全な別れ方・相談先、周囲の適切な関わり方まで、必要な情報をわかりやすくまとめました。

ABOUT DATING VIOLENCE

デートDVとは

デートDV(Dating Violence)は、『結婚していない交際相手(恋人)からふるわれる暴力や支配的な行動』の総称です。配偶者からのDVと構造は同じで、身体的暴力だけでなく、精神的・経済的・性的・デジタル上の暴力を含みます。特に若い世代に多く、被害を受けていても『これくらい普通』『自分が悪い』と感じて誰にも相談できない人が多いのが特徴です。

定義

デートDVの定義と特徴

デートDVは、配偶者からの暴力を対象とするDV防止法(配偶者暴力防止法)の直接の対象ではなく、独立した法律はありません。しかし、内閣府・こども家庭庁・各自治体は、『交際相手から受ける身体的・精神的・性的・経済的・デジタルな暴力』を『デートDV』として定義し、配偶者間のDVと同じ構造の問題として支援の対象にしています。2014年の改正DV防止法で、生活の本拠を共にする交際相手からの暴力は『準婚姻関係』としてDV防止法の保護命令制度の対象になりました。

『たたかれたことがない』から大丈夫?身体的暴力がなくても、デートDVは成立します。暴言・束縛・経済的搾取・SNSの監視など、目に見えない暴力こそが若い世代のDVの中心です。『恋愛のふつう』と『支配』の境目を知ることが、自分自身を守る第一歩です。
実態調査

『身近すぎる暴力』——実態調査が示す数字

内閣府の『男女間における暴力に関する調査』では、交際経験のある女性の約5人に1人(19.1%)、男性の約25人に1人が、交際相手から身体的・精神的・性的暴力のいずれかを受けた経験があると回答しています。さらに、NPO法人エンパワメントかながわが実施した10代・20代対象の調査では、交際経験のある女性の約4割が『束縛・暴言・暴力』のいずれかを受けたことがあると報告されています。被害は特別な人に起きるものではなく、ごく身近なキャンパスや高校の中で日常的に起きている現実があります。

19.1%
女性の約5人に1人が被害経験あり(内閣府)
約4
交際経験ある女子高生・女子大生が何らかの被害経験あり
14.8%
男女計で交際相手からの被害経験がある
⚠️
『自分だけ』ではありませんこの数字は、被害を『受けた』と自覚している人だけの割合です。『これはDVだった』と後から気づくケースも含めると、実数はさらに多いと考えられます。自分だけが弱いのでも、特別な恋人に出会ったのでもありません。
DVとの違い

配偶者DVとデートDV——同じ構造、異なる制度

デートDVと配偶者からのDVは、支配と暴力の構造は同じです。ただし、法的な枠組みと支援制度には違いがあります。

💍 配偶者DV

DV防止法に基づき、配偶者暴力相談支援センター・保護命令・一時保護などの制度が利用できる。共同生活・経済的結びつきがあるため、逃げる際の障壁が大きい。

法的保護あり
💗 デートDV

独立した法律はないが、配偶者暴力相談支援センター・大学の相談室・NPOなどが支援対象に含めている。『結婚していないから逃げやすい』と思われがちだが、経済的依存・学校や友人関係が絡む若者は逃げにくい面も。

支援は受けられる
『結婚していないから制度は使えない』と思い込まないでください。DV相談ナビ(#8008)、DV相談+、大学の相談室など、デートDVを対象にした相談窓口はたくさんあります。
TYPES

デートDVの5類型

デートDVは、身体的暴力・精神的暴力・経済的暴力・性的暴力・デジタル暴力の5つに分類されます。複数の類型が同時に起きることが多く、『身体的暴力がないから大丈夫』とは限りません。

5類型の概要

5つの暴力——身体・精神・経済・性・デジタル

若い世代のデートDVで最も多いのは精神的暴力とデジタル暴力で、身体的暴力は氷山の一角です。以下のどれか1つでも当てはまれば、あなたの関係はデートDVの可能性があります。

💥
身体的暴力
殴る・蹴る・叩く・突き飛ばす・髪を引っぱる・物を投げつける・壁を殴って威嚇するなど、身体に直接的な暴力をふるう行為。『冗談だよ』『愛情表現だよ』と言い訳されることも多いですが、相手…
💬
精神的(心理的)暴力
暴言・侮辱・無視・怒鳴る・『別れたら死ぬ』と脅す・『お前は俺がいないとダメだ』と支配する言葉・過去の言動を何度も責めるなど、言葉や態度で相手を傷つけ支配する行為。目に見えないため軽…
💰
経済的暴力
お金を借りて返さない・デート代をいつも相手に払わせる・バイト代を管理する・借金を肩代わりさせる・相手の金銭を勝手に使うなど、金銭面で支配・搾取する行為。学生の場合、アルバイト代や仕…
🔞
性的暴力
同意のない性行為・避妊に協力しない・性的写真の撮影を強要する・リベンジポルノをほのめかす・性的な会話を強要するなど、相手の意思を無視した性的な行為。2023年の刑法改正で『不同意性…
📱
デジタル暴力(SNS・束縛)
スマートフォンを勝手にチェックする・GPSで居場所を監視する・SNSのパスワードを要求する・SNSのフォロー範囲を制限する・頻繁な連絡を強要するなど、デジタルツールを使った監視・束…
各類型の詳細

具体例でみる5つの暴力

タブを切り替えて、各類型の具体例を確認してください。

💥身体的暴力

殴る・蹴る・叩く・突き飛ばす・髪を引っぱる・物を投げつける・壁を殴って威嚇するなど、身体に直接的な暴力をふるう行為。『冗談だよ』『愛情表現だよ』と言い訳されることも多いですが、相手が恐怖を感じた時点で暴力です。交際中は『加減しているから大丈夫』と思っていても、エスカレートすることが多いのが特徴です。

具体例
  • 平手でたたく・拳で殴る
  • 髪を引っ張る・ひねる
  • 物を投げつける・壁を殴って威嚇する
  • 腕や手首を強く掴む
  • 外に連れ出す・閉じ込める
  • 刃物で脅す
⚠️
『愛情ゆえの束縛』は存在しません『好きだから縛りたい』は愛情ではなく支配欲です。健全な恋愛は、相手の自由・尊厳・自立を大切にします。あなたが息苦しさを感じているなら、それは相手の『愛し方』に問題があります。
SIGNS

デートDVのサイン——気づくチェックリスト

『これって普通?それともおかしい?』と感じる瞬間があったら、それはすでに大切なサインです。相手の行動と、自分の行動・感情の両面から確認してみましょう。

2視点のサイン

相手の行動・自分の反応からチェック

タブを切り替えて『相手の行動』と『自分の変化』の両方を確認してください。どちらかに複数当てはまる場合は、専門機関への相談を検討しましょう。

返信が遅いと激怒される
『10分以内に返信しろ』『返信がないと浮気を疑う』といった、極端に厳しい連絡ルールを課される。返信が数分遅れるだけで怒鳴られる・無視される。
📍
位置情報を常に共有させられる
GPSアプリでの常時共有を要求される。友達と出かけるたびに『今どこ?誰といる?』と詰問される。外出のたびに写真を撮って送らされる。
👥
友人関係を制限される
『あの子とは付き合うな』と異性・同性を問わず交友関係を制限される。家族・友人と会うことに不機嫌な態度を示される。SNSのフォロー・いいねを監視される。
💸
お金を貸して返してもらえない
『給料日に返す』と言って何度も借金を重ねる。デート代・食事代・プレゼントを全て負担させられる。バイトのシフトを減らされて経済的に依存させられる。
😶
相手の前では本音が言えない
機嫌を損ねないように常に気を遣う。自分の意見を言うと不機嫌になるため黙る癖がついた。『何でもいいよ』と答える頻度が増えた。
🤐
周囲に相談できない
『相談したら2人の関係を壊される』と言われ、家族や友人に話せなくなる。話そうとすると『俺を信じていないのか』と責められる。
CYCLE

暴力のサイクル——なぜ別れられないのか

デートDVの関係には、緊張期→爆発期→ハネムーン期→再緊張期という4段階のサイクルがあります。このサイクルこそが『別れられない心理』を作り出します。

4つのフェーズ

Lenore Walkerの暴力サイクル理論

心理学者Lenore Walkerが提唱した『暴力のサイクル理論』は、DV・デートDVの典型的なパターンを4つのフェーズで説明します。このサイクルが繰り返されるうちに、被害者は『ハネムーン期の相手こそが本当の相手だ』と錯覚し、別れを決断しにくくなっていきます。

デートDVの4フェーズサイクル
PHASE 1
緊張期
相手のイライラが高まり、些細なことで不機嫌になる。相手の機嫌を取ろうと必死になる時期。
PHASE 2
爆発期
暴言・暴力・支配的行動が爆発する。数分〜数時間。身体的・精神的な被害が発生する。
PHASE 3
ハネムーン期
『ごめん、二度としない』『お前が大切なんだ』と優しくなる。プレゼントを贈る・泣いて謝る。
PHASE 4
再び緊張
数日〜数週間で再び緊張期が訪れる。サイクルは繰り返されるごとに短く・激しくなっていく。

サイクルは回を追うごとに短く・激しくなる傾向があります

『本当は優しい人なんです』の罠ハネムーン期の優しさは『本当の姿』ではなく、サイクルの一部です。暴力をふるった後の後悔や謝罪も、暴力自体を帳消しにはできません。『本当の姿』は、サイクル全体から判断する必要があります。
BACKGROUND

なぜ起きる?——加害・被害の背景

デートDVが起きる背景には、加害者の心理、被害者を取り巻く状況、社会的・文化的な要因が複雑に絡んでいます。どれか一つの要因で決まるものではなく、構造として理解することが予防につながります。

3領域の要因

加害者側・被害者側・社会的背景

デートDVを個人の問題と捉えるだけでは不十分です。加害者・被害者・社会の3つの視点から見ることで、初めて全体像が見えてきます。

🧠加害者側の心理要因

加害者の多くは、幼少期に暴力・支配を目撃した経験、愛着形成の課題、低い自己肯定感、怒りのコントロール障害などを抱えています。『愛している』気持ちは本物のこともありますが、それを支配と切り分けられないのが特徴です。認知の歪み(『お前は俺のもの』『女は男に従うもの』)も典型的です。

  • 幼少期のDV目撃・被虐待経験
  • 愛着形成の課題(不安型・回避型)
  • 低い自己肯定感と他者支配による補償
  • 怒り・衝動性のコントロール困難
  • ジェンダー不平等的な価値観
  • 嫉妬深さ・独占欲
  • 過去の交際での失恋トラウマ
『あなたに原因がある』は間違い被害者側のリスク要因は『自己責任』ではなく『支援が届いていないサイン』として理解してください。誰にでも起こりうることです。
法律・制度

知っておきたい4つの法律

デートDVに関係する法律は複数あり、状況に応じて使い分けられます。『結婚していないから法律は使えない』という誤解をとくことが大切です。

⚖ 配偶者暴力防止法(DV防止法)

生活の本拠を共にしている交際相手からの暴力は、2014年の法改正により『準婚姻関係』として保護命令・一時保護などの対象になりました。同居していない恋人からのDVは原則として適用外ですが、配偶者暴力相談支援センターでは対象外の方にも相談対応を行っています。

⚖ ストーカー行為等規制法

別れた後も執拗に連絡・待ち伏せ・監視を続ける行為は、ストーカー行為等規制法により警告・禁止命令・逮捕の対象となります。2021年の改正でGPS位置情報の無断取得も規制対象に追加されました。

⚖ リベンジポルノ防止法

性的な写真・動画をSNSや第三者に公開する行為は、『私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律』により3年以下の懲役または50万円以下の罰金。『撮影』の段階でも、相手の意思に反していれば性的自由への侵害として問題になります。

⚖ 刑法(不同意性交等罪・不同意わいせつ罪)

2023年の刑法改正で、『暴行・脅迫』がなくても『同意のない性的行為』は犯罪と明記されました。交際関係にあっても、同意のない性行為は不同意性交等罪(5年以上の有期懲役)の対象です。

💡
『立件できるかどうか』は警察が判断します『これくらいで警察に行っていいのかな』と迷う必要はありません。警察は相談の段階で助言や証拠保全のアドバイスをしてくれます。結果的に刑事事件にならなくても、記録が残っていれば後日の証拠として大きな力になります。
IMPACT

デートDVが心身に与える影響

デートDVの被害は、別れた後も長く心身に残ります。自己肯定感の低下、PTSD、不安障害、学業・キャリアへの影響——そして次の恋愛でも同じパターンに陥りやすくなる『再被害化』のリスクも含まれます。

6つの影響

心・身体・生活への広がり

交際中の辛さだけでなく、その後の人生にまで及ぶ影響を知ることは、早めに離れる決断の後押しになります。

😰不安障害・うつ病

持続的な恐怖・緊張状態により、不安障害・うつ病・不眠症のリスクが高まります。デートDV経験者はうつ症状を経験する割合が非経験者の約2〜3倍に上ることが報告されています。

🌀PTSD・複雑性PTSD

長期的な支配・暴力は脳の扁桃体を過敏にし、フラッシュバック・過覚醒・回避症状といったPTSD症状を引き起こします。関係が終わった後も数年にわたって症状が続くことがあります。

🧠自己肯定感の崩壊

繰り返される否定・支配によって『自分は価値がない』『自分には何もできない』という信念が深く刻まれます。別れた後も次の恋愛に同じパターンを持ち込んでしまう『再被害化』のリスクが高まります。

📚学業・キャリアへの影響

授業を休む・バイトを続けられない・成績が急落する・進路を変更するなど、学業やキャリアの基盤が揺らぎます。将来設計に長期的な影響が残ることも少なくありません。

🩹身体的な怪我・中絶

身体的暴力によるけが、避妊拒否による望まない妊娠・性感染症、中絶経験など、身体的にも深刻な影響が生じます。

🔁再被害化リスク

一度デートDVを経験すると、次の交際でも同じようなパターンの相手を選んでしまうリスクが高まります。『これくらいは普通』と感覚が麻痺し、支配的な関係を恋愛と錯覚しやすくなります。

💡
『たいしたことじゃない』と感じるのも症状の一つ長くDV関係にいると、本来ならショッキングな出来事を『普通』と感じる感覚の麻痺が起きます。これは心を守るための適応ですが、離れて時間が経つと『あのときは普通じゃなかった』と気づくことがほとんどです。
回復のプロセス

別れたあとの回復プロセス

デートDVから離れた後の回復には時間がかかります。下記は一般的な4つのフェーズです。回復は直線的ではなく、良い日と悪い日を行き来しながら少しずつ進みます。

PHASE 1⏱ 別れた直後〜数週間
危機対応期——まず安全を確保する

ストーカー化・自殺の脅迫・家族への威嚇などに備え、物理的な安全(住所の保護・連絡手段の遮断)を最優先にする時期。専門家・警察・家族の同伴が必要な段階です。

PHASE 2⏱ 数週間〜数ヶ月
揺り戻し期——『やっぱり戻ろうか』との戦い

ハネムーン期の優しさを懐かしく感じたり、寂しさに襲われたりする時期。『自分が悪かったのでは』と自責する気持ちが強まります。この時期に戻ってしまう人は多く、信頼できる人とつながっておくことが鍵です。

PHASE 3⏱ 数ヶ月〜1年
整理期——出来事を言語化する

起きたことを『あれは暴力だった』『自分は悪くなかった』と言葉にしていく段階。カウンセリング・トラウマ焦点化療法・自助グループなどが役立ちます。日常のリズムが戻り、自分の感情に再びつながれるようになります。

PHASE 4⏱ 個人差あり
再構築期——自分の人生を取り戻す

失っていた友人関係・趣味・将来の夢を少しずつ取り戻していく段階。次の恋愛に対する不安はあっても、『支配ではない愛情の形』を理解できるようになります。経験を意味づけ直す時期でもあります。

回復に『正解のスピード』はありません2〜3ヶ月で楽になる人もいれば、数年かかる人もいます。どちらも正常な回復の形です。比較ではなく、自分のペースで歩みを進めてください。回復の目標は『何事もなかったことにする』ことではなく、『自分の人生の語り手として経験を位置づけ直せるようになる』ことです。信頼できる相手に話せるようになる、涙を流せる日が来る、好きだった趣味に再び手を伸ばせる——そうした一つ一つの瞬間が、回復の証です。
SAFE EXIT

安全に別れるためのステップ

別れ話のタイミングは、DV関係の中で最も危険な瞬間とされています。衝動的に切り出さず、安全計画を立て、支援機関のサポートのもとで進めてください。

5ステップ

安全に別れるための5つのステップ

別れ話を安全に進めるための手順です。すべて一人で行う必要はありません。必ず専門機関や信頼できる大人と一緒に進めてください。

1
安全計画を立てる

別れ話を切り出す前に、安全に逃げられる場所(実家・友人宅・大学の相談室)を確保し、必要な物(スマホ・通帳・身分証・着替え)をバッグにまとめておきます。

準備が命を守る
2
信頼できる大人・機関に相談する

一人で別れ話をしないことが鉄則です。大学の学生相談室・配偶者暴力相談支援センター・警察などに事前に相談し、サポート体制を作ります。

一人で進めない
3
別れを告げる場所を工夫する

密室で2人きりで話すのは危険です。公共の場(カフェ・大学の相談室・警察署近く)で告げるか、電話・LINE・第三者を介して伝える方法も選択肢です。

密室を避ける
4
連絡を完全に断つ

別れた後もLINE・SNS・電話を通じてコンタクトが続くと支配は継続します。ブロック・アカウント削除・電話番号変更など、物理的な遮断を行ってください。

物理的な遮断
5
ストーカー化に備える

別れ話のあと執拗な追跡・待ち伏せ・SNSでの誹謗中傷が始まる場合があります。ストーカー行為等規制法に基づく警察への相談、保護命令の申立てなどの制度を知っておきましょう。

警察・保護命令
危険な言葉

別れるとき、これらの言葉が出たら要注意

以下の言葉が相手から出た場合、危険度が急激に上昇します。一人で対応せず、ただちに専門機関・警察に連絡してください。

🚨 別れる際の危険サイン
•『別れるなら死ぬ』『死んでやる』
•『お前も道連れにする』『お前の家族もただじゃおかない』
•『写真をバラまく』(リベンジポルノ脅迫)
•『どこに逃げても探し出す』
•『絶対に別れない』と繰り返す
•実際に刃物・凶器を持ち出す
🚨
これらのサインが出たら、110番通報に躊躇しないでください。警察は事件が起きる前でも相談に応じ、必要に応じて加害者に警告・接近禁止の指導を行います。ストーカー規制法・不同意わいせつ罪・脅迫罪など、実際に使える法律もいくつかあります。
SUPPORT

相談先——一人で抱え込まないで

デートDVに悩んだとき、利用できる窓口はたくさんあります。『別れる/続ける』を決めないまま、まずは話を聴いてもらうだけで構いません。名前や所属を伝える必要もありません。

主な窓口

用途別に選べる相談窓口

電話が苦手ならSNS相談、大学生なら学内相談室、緊急時は警察——状況に合わせて使い分けてください。相談は複数の窓口を並行して使っても構いませんし、途中で窓口を変えても問題ありません。

📞
DV相談ナビ「#8008(はれれば)」
24時間対応の全国共通短縮ダイヤル。最寄りの配偶者暴力相談支援センターにつながります。デートDVも相談対象です。
▸ #8008・全国共通
💬
DV相談+(プラス)
24時間対応の電話(0120-279-889)・メール・SNS(LINE・チャット)による相談窓口。若い世代が相談しやすいSNS対応が特徴です。
▸ 0120-279-889
🏫
大学の学生相談室・保健センター
多くの大学には学生相談室やハラスメント相談窓口があります。学内のスタッフが秘密厳守で対応し、必要に応じて学外の機関にも繋いでくれます。
▸ 大学内窓口
🚨
警察(#9110 または 110)
ストーカー行為・身の危険・脅迫があるときは迷わず警察に相談を。#9110は警察相談専用電話で、緊急でない相談も受け付けています。
▸ 緊急は110
💻
NPO法人 エンパワメントかながわ(notAlone)
デートDV予防・啓発・被害者支援を専門とするNPO。情報サイト『notAlone』を運営しており、10代・20代の相談を多く受け付けています。
▸ デートDV専門
🌸
よりそいホットライン
24時間・通話料無料の総合相談窓口(0120-279-338)。DVや性暴力の専用ラインもあります。
▸ 0120-279-338
『相談しても何も変わらない』と感じる前に最初の1本の電話は、必ずしも解決策を提示してくれるわけではありません。しかし『話を聴いてくれる人がいる』という事実は、閉じた関係性の中で失っていた『外の世界』を取り戻す第一歩です。答えは後から見えてきます。
FOR FAMILY & FRIENDS

周囲の人へ——『おかしい』と感じたとき

友人・家族のデートDVに気づいたとき、『別れなさい』と言っても関係性は壊れてしまいます。適切な関わり方を知ることで、本人が自分の意思で離れる力を取り戻せます。

対応のポイント

『別れなさい』の一言が関係を遠ざける理由

良かれと思った助言が、被害者を孤立させてしまうことは少なくありません。『分かってもらえない』と感じた瞬間、本人は相談すること自体をやめてしまいます。

✓ してよいこと
• 話を否定せずに聴く
• 『あなたは悪くない』と伝える
• 本人のペースを尊重する
• 具体的な相談窓口を一緒に調べる
• 緊急時の安全を一緒に考える
• 別れた後も見守り続ける
✗ してはいけないこと
•『別れなさい』と決断を急かす
•『あなたにも悪いところがある』と責める
• 本人の意志を無視して加害者に直接連絡する
• 『なぜ別れないの?』と繰り返し問う
• SNSで事情を広める
• 話を聞くことを疲れて拒む
💡
『聴く』ことが最大の支援です。解決を急かすのではなく、『私はあなたの味方だよ』と伝え続けてください。本人が『いつでも話せる場所』があると感じられることが、離れる決断の土台になります。
FAQ

よくある質問

Q. デートDVと普通のケンカはどう違うの?

A. ケンカは『対等な関係性の中で意見がぶつかり、双方が話し合って修復する』プロセスです。一方、デートDVは『一方が他方を支配するために力を使う』関係です。力の非対称性があり、一方が恐怖を感じ、相手の機嫌を常にうかがわなければならない状態であれば、それはケンカではなくDVです。『悪かったね、これからこうしよう』と双方が歩み寄れるかどうかが、大きな境目です。

Q. 『好きだから束縛する』『愛情表現だよ』と言われます。本当に愛情ですか?

A. 健全な愛情は、相手の自由・尊厳・自立を大切にします。相手が友人と会うことを許せない、1人の時間を持つことを許せない、というのは愛情ではなく『支配欲』です。『愛しているから管理したい』は、成熟した愛情の形ではありません。愛情と支配を混同した関係は、長期的に双方の心を蝕みます。

Q. 別れを切り出しましたが『死ぬ』と言われて怖くて別れられません

A. 『死ぬ』と脅すのは、最も危険度の高いサインの一つです。自殺の責任をあなたに背負わせる支配の手口でもあり、同時に相手の極度の追い詰められを示している可能性もあります。この状況は個人で対処すべきではありません。警察、配偶者暴力相談支援センター、大学の相談室など、必ず専門家に状況を伝えてください。『本人に何かあっても、それはあなたの責任ではない』ということを、強く心にとめてください。

Q. 自分も相手に怒鳴り返してしまうことがあります。私も加害者ですか?

A. 継続的な暴言・暴力を受けている中で、防衛や反撃として怒鳴ってしまうことはあります。それと、支配構造の中心にいる加害行為とは区別して考える必要があります。ただし、自分の行動を客観視することも大切で、『自分はどのくらい相手をコントロールしようとしているか』『相手は自分の行動を恐れているか』を第三者に話してみることをお勧めします。加害性が自分にもあると感じたら、加害者向けのプログラムに繋がることもできます。

Q. リベンジポルノをほのめかされて怖いです

A. 性的な画像・動画の無断公開は『私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(リベンジポルノ防止法)』に基づき処罰される犯罪です。ほのめかしの段階でも、警察(サイバー犯罪相談窓口)に相談してください。画像が既に出回っている場合は、違法・有害情報相談センターやセーファーインターネット協会が削除支援を行っています。あなたに落ち度はありません。

Q. 家族に相談したら『別れなさい』と言われるだけで辛い

A. 家族や友人の善意のアドバイスが、かえって追い詰められる感覚を生むことはよくあります。DVの心理は外から見ると理解しにくく、『なぜ別れないのか』と責められているように感じがちです。専門家の相談窓口(DV相談+、よりそいホットラインなど)は『別れなさい』と急かさず、あなたのペースに寄り添って話を聴いてくれます。『別れる/続ける』を決めないまま相談できる場所を活用してください。

Q. 加害者側に変わる可能性はありますか?

A. 加害者が自分の行動の問題を認識し、加害者向けの更生プログラム(加害者臨床と呼ばれます)に自主的に通い続ける場合には変化の可能性があります。ただし、被害者が『私が教育すれば変わる』と期待して残ることは危険です。変わるかどうかは加害者の責任であり、被害者がそれを引き受ける必要はありません。自分の安全を最優先にしてください。

Q. 別れた後もSNSで監視されているようで怖い

A. 別れた後に執拗な連絡・監視・待ち伏せ・誹謗中傷が続く場合、ストーカー行為等規制法の対象となる可能性があります。証拠(スクリーンショット・メッセージ・着信履歴)を保存し、警察(#9110)に相談してください。必要に応じて警察から警告・禁止命令が出されます。住所や大学が特定されている場合は、安全確保のための支援も受けられます。

Q. 未成年なので親に知られたくありません。相談できる場所はありますか?

A. はい、秘密厳守で相談できる窓口があります。DV相談+(0120-279-889)のSNS相談・メール相談は、親にバレずに相談しやすい手段です。法務省の『子どもの人権110番』(0120-007-110)、よりそいホットラインの女性専用ラインも匿名相談OK。学校のスクールカウンセラーも守秘義務があり、本人の同意なく家庭に連絡することは原則ありません。『親に話される』ことが心配で相談を諦める必要はまったくありません。

Q. 同性カップルでもデートDVは起きますか?

A. はい、起きます。むしろ、同性カップルにおけるデートDVは可視化されにくく、支援が届きにくいという課題があります。『同性同士だから深刻ではない』『女性同士ならDVはない』といった偏見は誤りで、身体・精神・経済・性・デジタル暴力のどれも発生します。よりそいホットラインには『セクシュアルマイノリティ専門ライン』があり、同性カップルのDV相談も受け付けています。安心して相談できる場所があることを覚えておいてください。

Q. 相手の行動は愛情かDVか見分けがつきません

A. 『見分けがつかない』と感じる時点で、あなたは既に判断力を消耗している可能性があります。目安として、次のチェックをしてみてください。① あなたは相手の前で本音を言えますか? ② あなたは相手なしで友人と会えますか? ③ あなたは相手の機嫌を常にうかがっていませんか? ④ あなたは別れたいと感じたことがありますか? このどれか1つでも『いいえ』『はい』と答えた場合、関係性に支配の要素があります。第三者(専門機関)に状況を話すと、自分では見えなかった構造が見えてきます。

一人で抱え込まないで。
相談してみませんか。

『これはデートDVなのかな』『別れたいけど怖い』『友達のことが心配』——どんな立場の方でも、どうかあなたの大切な悩みをココトモに聞かせていただきたいです。

今すぐ話したい方へ——相談窓口
ココトモ相談するチャット相談・無料
いのちの電話0120-783-55624時間・無料
よりそいホットライン0120-279-33824時間・無料

このページの情報は、医療・法律上の助言や警察対応に代わるものではありません。身の危険を感じたら110番、緊急でない相談は#9110・#8008へ。

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