経済的虐待とは?
高齢者・配偶者・障害者を狙う5つの形態・サイン・法律・成年後見・相談先まで徹底解説
経済的虐待とは、本人の意思に反して財産を不当に使われる、生活費を渡されない、契約を強要されるなど、経済的に搾取・支配される行為の総称です。令和5年度の養護者による高齢者虐待の17.4%、施設内虐待の18.2%を占め、経済的DV・特殊詐欺(令和7年上半期597億円)などと絡み合って進行します。定義、5形態、被害に遭いやすい人、発見のサイン、高齢者虐待防止法・DV防止法・障害者虐待防止法・成年後見制度の4つの法的枠組み、予防策、相談窓口まで、必要な情報をすべてここにまとめました。
経済的虐待とは
経済的虐待とは、本人の意思に反して財産を不当に使用・処分される、あるいは必要な生活費を渡されないなど、経済的に搾取・支配される行為を指します。高齢者虐待防止法、DV防止法、障害者虐待防止法でそれぞれ定義されており、目に見えない形で被害者の生活基盤を奪う深刻な虐待です。
法律上の定義と対象範囲
『経済的虐待』は法律によって定義が少しずつ異なります。高齢者虐待防止法では『養護者又は高齢者の親族が当該高齢者の財産を不当に処分することその他当該高齢者から不当に財産上の利益を得ること』と定義されており、家族による年金・預貯金の使い込みや不動産の不正処分などを含みます。DV防止法では明示的な定義はありませんが、配偶者による『生活費を渡さない』『働くことを禁じる』『収入を開示しない』などの行為が経済的DVとして認知され、2024年改正で保護命令の対象範囲も拡大されました。障害者虐待防止法も同様に、養護者・施設職員・使用者による障害者の財産搾取を経済的虐待として定義しています。
経済的虐待の特徴は、①身体的な痕跡が残らない、②被害者自身が気づかないケースが多い、③発覚時には取り返しのつかない額になっていることが多い、④家族内の力関係・愛情・依存関係と絡み合って告発しにくい、という点にあります。身体的暴力や暴言と異なり、日常の『お金の流れ』の中でゆっくりと進行するため、被害者も周囲も『おかしい』と気づきにくいのです。
統計で見る経済的虐待の広がり
厚生労働省が公表した令和5年度の高齢者虐待調査では、養護者による高齢者虐待のうち経済的虐待は17.4%を占めています。施設等における虐待では人数ベースで18.2%と、より高い割合を示しています。経済的虐待は身体的・心理的虐待と重複して起きることが多く、単独で発生するケースもあれば、他の類型と連動して進行することもあります。
経済的DVについては明確な全国統計はないものの、内閣府の配偶者暴力実態調査では、配偶者から『生活費を渡さない』『働くことを制限される』といった経済的な被害を受けた経験がある女性は約7〜8%、男性で約3〜4%と報告されています。実際には声を上げられず潜在化しているケースが多く、実態はこれ以上と推定されます。また、関連する被害として、令和7年上半期の特殊詐欺被害額は597億円で前年同期の2.6倍に増加。70代の被害額105億円、60代99億円と、高齢者が経済的被害の主要な標的になっています。
さらに、近年は『老老介護』『認認介護』(高齢者が高齢者を、認知症の人が認知症の人を介護する状況)の中で、加害者・被害者ともに自覚がないまま経済的虐待が進行するケースも増えています。介護負担・孤立・将来不安といった心理的追い詰めが、お金の管理を『善意のつもり』で一方的に囲い込む行為に転化し、結果として本人の意思決定権が奪われていく——こうした構造は、誰もが当事者になりうる社会問題として理解する必要があります。経済的虐待は『悪意ある誰か』の問題ではなく、家族と社会の支え合いの網目が綻んだ時に生まれる問題なのです。
なぜ経済的虐待は見えにくいのか
経済的虐待が他の虐待類型と比べて発見しにくいのには、いくつかの理由があります。第一に、身体に痕跡が残らないこと。第二に、被害者本人が認知機能の低下や情報不足から自分の財産状況を把握できていないこと。第三に、家族内の金銭管理は『プライバシー』として外部が立ち入りにくい領域であること。第四に、加害者が『家族のため』『介護のため』と正当化しやすいこと。第五に、発覚しても被害者が『家族を告発できない』と沈黙することです。
こうした構造ゆえに、経済的虐待は長期間にわたって進行しやすく、発覚時には既に多額の被害が生じていることが珍しくありません。だからこそ、家族・地域・専門職・金融機関が連携して『小さな違和感』を共有し、早期に介入する体制が重要になります。
さらに見えにくさを増す要因として、被害者自身の『愛情と依存の混在』があります。加害者が配偶者や子である場合、被害者は『家族として信頼したい』『恥ずかしくて外部に言えない』『自分が我慢すればすむ』という心理に陥りやすく、自ら声を上げることができません。長年連れ添った配偶者、自分が育てた子どもを『犯罪者扱い』することへの抵抗感は非常に強く、被害者を二重三重に沈黙させます。こうした心理的障壁を理解したうえで、周囲はじっくり時間をかけて信頼関係を築きながら支援につなげる必要があります。
経済的虐待の5つの形態
経済的虐待は①年金・預貯金の使い込み、②生活費を渡さない経済的DV、③不動産・財産の不正処分、④不利益な契約の強要・署名偽造、⑤施設内での金銭搾取の5つに大別されます。実際には複数が重なって進行することが多くあります。
5つの形態の概観
最も多いのは『年金・預貯金の使い込み』で、家族(特に同居の子や配偶者)によって日常的に行われます。『生活費を渡さない経済的DV』は夫婦間で起きやすく、専業主婦(夫)が特に影響を受けます。『不動産の不正処分』は被害額が大きく、取り戻しが困難なタイプ。『契約の強要・偽造』は軽度の認知症や判断力低下がある方に多く、『施設内の経済的虐待』は組織ぐるみや職員個人によるものがあります。
具体例で見る5つの形態
タブを切り替えて、各形態の具体例を確認してください。どれか1つでも当てはまれば経済的虐待に該当します。
本人の同意なく、年金・預貯金・退職金・保険金などを家族や介護者が使い込む形態。高齢者虐待のうち最も典型的なパターンで、令和5年度調査では養護者による虐待の17.4%を占めています。認知機能の低下した高齢者から通帳・印鑑・キャッシュカードを取り上げ、本人が知らないうちに引き出して自分の生活費やギャンブル・借金返済に充てるケースが代表例です。『親のお金は家族のもの』という誤った感覚が背景にあります。
夫婦間で配偶者(多くは妻)に生活費を渡さない、または明らかに不足する額しか渡さない経済的DVの典型です。民法760条は『夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する』と定めており、生活費を渡さない行為は法的にも問題があります。被害者は経済的に追い詰められ、離婚したくても離れられない状態に陥ります。
本人の同意なしに自宅・土地・有価証券などを売却・贈与・担保化する行為。認知機能の低下や判断力の低下を悪用して、家族が本人名義の不動産を処分したり、本人を説得して名義変更させたりするケースが多くあります。『二度と取り戻せない』ため被害額が大きくなりがちで、発覚時には既に手遅れということも珍しくありません。
本人の意思に反して契約書にサインさせる、あるいは署名を偽造して本人名義の契約・借金をする行為。連帯保証人にさせる、本人名義で借金する、不利な保険に加入させるなど、経済的に搾取する手段は多様です。契約書・印鑑・実印を家族が管理している場合は、特に注意が必要です。
介護施設や事業所の職員による金銭の窃取、利用者の現金・貴重品の盗難、不必要なサービスの請求、実施していないサービス費の請求など。令和5年度の施設内虐待のうち、経済的虐待は18.2%を占めます。組織ぐるみで行われるケースもあり、第三者の通報が発覚のきっかけになることが多くあります。
- 年金支給日の直後に通帳から引き出す
- 食費として1万円しか渡さない
- 本人名義の家を勝手に売却する
- 本人の意思に反する連帯保証
- 利用者の現金・貴重品を盗む
- キャッシュカードの暗証番号を聞き出して使う
- 光熱費の請求書だけを押し付ける
- 土地の名義を子・孫に変更させる
- 本人名義での借金・ローン
- 預かり金を流用する
- 本人名義の定期預金を解約する
- 子どもの学費を出さない
- 有価証券を解約して現金化する
- 署名の偽造
- 実施していないサービスの費用を請求
- 保険金を勝手に受け取る
- 収入やボーナスを全く開示しない
- 本人を説得して贈与契約書を書かせる
- 不要な保険・商品の契約
- 本人名義のクレジットカードを使う
- 相続を先取りして浪費する
- 妻のパート代をすべて取り上げる
- 不動産を担保に借金する
- 口車に乗せての遺言書作成
- 家族との連絡を遮断して請求を偽装
- 本人にお金を使わせない一方で家族が散財する
- 医療費・交通費を『無駄』と言って出さない
- 家賃収入のある物件を奪う
- リフォーム詐欺に便乗する家族
- 介護報酬の水増し請求
- 退職金を子が『運用する』と言って持ち出す
- クレジットカードを使わせない
- 農地を許可なく転用・売却する
- ローン審査書類の偽造
- 高額な付加サービスを勝手に契約
実際の事例では、複数の形態が同時進行することが珍しくありません。例えば、①夫が生活費を渡さない経済的DVと、②夫が妻に無断で妻名義の定期預金を解約する預貯金の使い込み、③夫が妻に連帯保証を強要する契約の強要、④夫が妻の実家から相続した不動産を勝手に売却する不動産の不正処分——これらがひとつの家庭で同時に起きることもあります。複数の形態が絡み合うケースほど、被害者は『どこから手をつければいいか分からない』と感じて身動きが取れなくなります。専門家や支援機関は、こうした複雑な状況を整理し、優先順位をつけながら解決していくためにあります。
また、見落とされがちな経済的虐待の形態として、①働くことの禁止・妨害(『外で働くな』と言って就労を制限する)、②学びや資格取得の妨害(自立への道を奪う)、③医療費・介護費の拒否(必要な受診を経済的理由で止めさせる)、④相続の先取り(親の生前に財産を移してしまう)、⑤遺言書の不正操作——などがあります。いずれも『その行為があったから即虐待』とは言えないケースもありますが、本人の意思・同意・利益が尊重されているかを判断の軸にしてください。
さらに、デジタル化が進む現代では『オンライン経済的虐待』とも呼べる新しい形態が登場しています。本人のスマートフォンのネットバンキングアプリを家族が操作する、電子マネーやポイントを無断で使う、本人のマイナンバーカード・マイナポータルを家族が管理して各種給付金を勝手に受け取る、本人のID・パスワードを家族が把握してECサイトで買い物をする——こうした行為も本人の同意がなければ経済的虐待にあたります。キャッシュレス化は便利な反面、使い込みの痕跡が残りにくく、発覚が遅れる原因にもなります。高齢者・障害者のデジタル機器の利用には、家族以外の第三者(成年後見人、日常生活自立支援事業の専門員など)の目が入る体制が望ましいと言えます。
被害に遭いやすい人
経済的虐待の被害は、判断能力や社会的立場が弱い方に集中します。認知症の高齢者、経済的に依存している配偶者、障害のある方、一人暮らしの高齢者——共通するのは『財産の管理を他者に委ねざるを得ない状況』にあることです。
被害に遭いやすい6つのタイプ
以下のグループに該当する方は、経済的虐待のリスクが高まります。該当するからといって必ず被害に遭うわけではありませんが、予防の観点から、周囲の気づきと制度の活用が大切です。
特に『8050問題』と呼ばれる高齢親と中高年の引きこもり子の同居世帯では、親の年金で子が生活する、あるいは親の財産を子が管理することで、双方向の経済的依存と虐待が起きやすい構造があります。親が亡くなった後の生活基盤が失われるリスクも大きく、地域包括支援センターや社会福祉協議会が早期介入すべき層として注目されています。
『7040問題』(70代の親と40代の引きこもり子)、『9060問題』(90代の親と60代の子)も同様の構造で、いずれも高齢化・長期化しています。厚生労働省の2022年の調査では、全国の引きこもり状態にある人は推計146万人とされており、その多くが親と同居しています。経済的虐待の予防と8050問題への対応は、地域福祉の重要な課題として統合的に取り組む必要があります。地域包括支援センターは高齢の親だけでなく、引きこもり状態の子の生活支援、就労支援、医療・福祉サービスへの接続も含めた家族全体の支援を提供しています。
外国人配偶者・外国人労働者もまた、経済的虐待のハイリスク層です。在留資格が配偶者に依存している、日本の制度や言語が分からない、母国に帰れば家族が困窮する——こうした複数の脆弱性が重なり、『嫌でも出て行けない』状況が固定化します。DV相談+(0120-279-889)は10カ国語の通訳対応があり、外国人被害者にも開かれた窓口です。言語の壁で諦める必要はまったくありません。
周囲が気づける6つのサイン
経済的虐待は目に見えにくいからこそ、周囲の『小さな違和感』が発見の鍵を握ります。通帳の動き、本人の発言、家族の態度——複数のサインが重なる場合は、専門窓口への相談を考えてください。
金銭・生活・家族関係に現れるサイン
1つだけでは判断せず、複数が長期にわたって現れる場合に経済的虐待の可能性を考慮してください。『気になる』段階で相談することが、早期発見の第一歩です。
近年、金融業界では『認知症サポーター養成講座』を受講した窓口職員が増えており、高齢者の経済的被害を未然に防ぐ『見守り』の取り組みが広がっています。一定額以上の現金引き出しに家族の同意を求める、通帳記入時に不自然な動きがないか確認する、といった内部ルールを整備する金融機関も増えています。日本弁護士連合会、全国銀行協会、金融庁が連携して、高齢者の財産を守るガイドラインを発表しており、業界全体として経済的虐待への意識が高まっています。
ケアマネジャー、訪問介護員、訪問看護師、配食サービス職員なども、日常的に高齢者宅を訪れる立場から小さな変化に気づきやすいポジションです。『冷蔵庫が空になっている』『必要な物品が買えていない』『本人が〈お金がない〉と繰り返す』——これらはすべて経済的虐待のサインであり、すぐに地域包括支援センターへ連絡する根拠になります。『家族の問題に踏み込むのは…』と躊躇せず、まず一本電話を入れてください。
医療機関もまた重要な発見の場です。慢性疾患の受診中断、処方薬の自己中断、歯科治療の放置、介護用品の買い替え拒否——これらが続く場合、本人が『お金がないから』と言っていなくても、背景に経済的虐待がある可能性があります。病院のMSW(医療ソーシャルワーカー)、地域連携室、薬剤師なども、経済的虐待の発見と支援のキーパーソンです。『経済的に困っているようだ』という一言を、カルテや連携ノートに書き残すだけでも、後の支援につながります。
被害者本人の言動からも、経済的虐待のサインを読み取れます。『お金の話をすると怒られる』『自分のお金なのに使えない』『通帳は家族が持っている』『買い物に行くときもお金をもらう必要がある』『何を買ったか家族に報告する必要がある』——こうした発言が出てきたら、経済的な支配が進んでいる可能性があります。受け止める側は『それは変だね』と否定するのではなく、『大変だったね』『話してくれてありがとう』と受け止めたうえで、ゆっくり状況を整理していくことが大切です。
経済的虐待に関わる4つの法律
経済的虐待には、高齢者虐待防止法、DV防止法、障害者虐待防止法、そして成年後見制度という4つの法的枠組みが関与します。それぞれ対象と手段が異なり、被害者の状況に応じて使い分けられます。
被害者の立場に応じた法律
タブを切り替えて、それぞれの法律・制度の概要を確認してください。状況によっては複数の法律を組み合わせることもあります。
高齢者虐待防止法第2条4項二号は『養護者又は高齢者の親族が当該高齢者の財産を不当に処分することその他当該高齢者から不当に財産上の利益を得ること』を経済的虐待と定義しています。発見者には通報の努力義務があり、市区町村に立入調査・成年後見制度の市区町村長申立ての権限が与えられています。
DV防止法は身体的暴力だけでなく、2024年改正で自由・名誉・生活の平穏を害する脅迫や、生活費を渡さないなどの経済的な追い詰めも保護命令の対象として整理されました。婚姻費用の分担を定めた民法760条と組み合わせることで、経済的DVに対する法的対応が可能です。
障害者虐待防止法も経済的虐待を定義しており、家族・施設職員・使用者(雇用主)による障害者の財産の不当処分・利益取得を禁止しています。市町村障害者虐待防止センターが通報窓口で、通報は義務とされています。
成年後見制度は、判断能力が低下した本人の財産を守るための法的仕組みです。法定後見(補助・保佐・後見の3段階)と任意後見があり、経済的虐待の予防・解決手段として活用されます。市区町村長申立てが可能で、身寄りのない方でも利用できます。
- 対象:65歳以上の高齢者
- 配偶者・事実婚・同居の交際相手が対象
- 対象:身体・知的・精神・発達障害
- 法定後見(補助・保佐・後見)
- 経済的虐待の法的定義
- 保護命令(接近禁止・退去・電話禁止)
- 養護者・施設・使用者の3類型
- 任意後見(事前契約)
- 通報の努力義務・義務(重大時)
- 2024年改正で保護対象拡大・命令期間1年に
- 経済的虐待の定義を含む
- 市区町村長申立て
- 市区町村の立入調査権
- 配偶者暴力相談支援センター
- 市町村障害者虐待防止センター
- 日常生活自立支援事業(社協)
- 成年後見制度の市区町村長申立て
- 民法760条(婚姻費用分担)
- 通報義務と通報者保護
- 成年後見制度利用促進法
- 通報者保護(守秘・不利益禁止)
- 婚姻費用分担請求調停・審判
- 労働局への通報(使用者虐待)
- 法テラスの無料相談
知っておきたいのは、これらの法律はいずれも『被害者の同意なくても通報・介入が可能』という点で共通していることです。特に高齢者虐待防止法と障害者虐待防止法では、虐待を受けたと思われる高齢者・障害者を発見した者に『通報の努力義務』が課されており、生命・身体に重大な危険が生じている場合は『通報義務』となります。通報者の情報は守秘義務で厳重に保護され、通報によって不利益を受けない仕組みも用意されています。『確証がなくても通報してよい』『疑いの段階で動いてよい』——これが法律の設計思想です。
また、刑事罰の観点では、経済的虐待は窃盗罪(刑法235条)、横領罪(同252条)、業務上横領罪(同253条)、詐欺罪(同246条)、背任罪(同247条)などに該当する可能性があります。親族間の場合は前述の親族相盗例(244条)により刑が免除されることがありますが、別居親族や第三者が関与する場合は通常通り処罰対象となります。悪質なケースでは、告訴・告発により刑事事件化することも選択肢の一つです。弁護士や警察に相談することで、民事・刑事の両面から最適な対応方針を立てることができます。
民法760条の『婚姻費用分担義務』は、経済的DVへの対応で特に重要な条文です。別居中でも、離婚前でも、収入のある配偶者に対して『生活費を支払うように』と家庭裁判所に調停・審判を申し立てることができます。判例でも、配偶者の収入・婚姻歴・子の有無などを考慮した『標準的な分担額』が算出されており、弁護士に依頼せず自分で申立てをすることも可能です。この制度を知っているかどうかが、経済的DV被害者の生活を大きく左右します。
成年後見制度の中の『後見』『保佐』『補助』は、本人の判断能力に応じて使い分けられます。①後見(判断能力が欠けている状態)は最も強い保護で、後見人が本人の財産に関するほぼ全ての法律行為を代理します。②保佐(判断能力が著しく不十分な状態)は、重要な法律行為に保佐人の同意が必要になる中程度の保護です。③補助(判断能力が不十分な状態)は、本人が選んだ特定の行為にのみ補助人の同意・代理を設定する柔軟な保護です。本人の意思をできるだけ尊重しつつ必要最小限の支援を選ぶことが制度の理念であり、『全部奪う』ものではありません。
また、2016年に成立した成年後見制度利用促進法により、市区町村には『中核機関』の設置、相談体制の整備、権利擁護支援の地域連携ネットワーク構築が求められています。経済的虐待への対応も、この中核機関を中心に包括的に行われる方向で進んでいます。お住まいの地域の『成年後見支援センター』『権利擁護支援センター』を検索すると、相談先がすぐに見つかります。
特殊詐欺・悪質商法との関連
経済的虐待は家族内の問題ですが、高齢者の判断力低下は外部からの詐欺被害も招きやすく、両者が重なって発生するケースも少なくありません。特殊詐欺被害は令和7年上半期で597億円と過去最悪の水準です。
特殊詐欺・悪質商法と経済的虐待
警察庁の発表によれば、令和7年上半期の特殊詐欺被害は597億円(暫定値)で、前年同期(227億円)から2.6倍に増加し過去最悪を更新しました。SNS型投資・ロマンス詐欺を含めると被害はさらに拡大します。被害額は70代が105.5億円と最多で、次いで60代が99.4億円。高齢者、特に女性高齢者が被害の中心を占めています。オレオレ詐欺、還付金詐欺、預貯金詐欺、偽警察官・偽検察官のなりすまし、架空請求、投資話など、手口は年々巧妙化しています。
経済的虐待と詐欺被害は、次のように交差することがあります。①詐欺で混乱した親の財産を『管理する』名目で家族が奪う、②家族が詐欺に加担する(名義貸し、預金引き出しの手伝いなど)、③詐欺被害を家族に相談できない高齢者が一人で抱え込む、④認知症の進行で詐欺と普通の取引の区別ができなくなる——これらは連鎖して被害を拡大させます。
高齢者の財産を守る7つの予防策
認知症や判断力の低下が本格化してから対策を講じるのは困難です。できれば60代のうちから、家族で財産と将来の生活について話し合いを始めることをおすすめします。『縁起でもない』と避けずに、『元気なうちだからこそ話せる大切な話題』として取り組んでみてください。公証役場、法テラス、弁護士、司法書士が具体的な手続きを支援してくれます。
- 家族で話し合う認知機能がしっかりしているうちに、金銭管理の方針を家族で共有する
- 任意後見契約信頼できる人を将来の後見人に指定する公正証書を作る
- 家族信託信頼できる家族に財産管理を委ねる民事信託の契約を結ぶ
- 金融機関の代理人制度銀行の代理人カード・代理人届出を活用する
- 生活費口座と貯蓄口座を分ける日常使う口座に少額のみを入れておく
- 定期的な家族チェック通帳・カードの状況を信頼できる家族と定期的に確認
- 日常生活自立支援事業社会福祉協議会の金銭管理サポートを利用
特殊詐欺の具体的な手口として現在主流なのは、①オレオレ詐欺(家族を装って金銭を要求)、②還付金詐欺(役所を装って『還付金があります』と誘導)、③預貯金詐欺(警察官・銀行協会職員などを装ってカードを騙し取る)、④キャッシュカード詐欺盗(カードを封筒に入れさせて封緘印を取りに行く間にすり替える)、⑤架空請求詐欺、⑥融資保証金詐欺、⑦金融商品詐欺、⑧ギャンブル詐欺、⑨交際あっせん詐欺、⑩SNS型投資・ロマンス詐欺。10類型すべてが高齢者を中心に被害を広げており、手口は日々新しくなっています。
詐欺被害の予防には、①電話機に録音機能・迷惑電話フィルタを設置する、②留守番電話を常用する、③『すぐに現金』『すぐにATM』『すぐに封筒に入れて』の3つのキーワードが出たら詐欺を疑う、④知らない番号には出ない、⑤不安になったらまず家族・警察(#9110)・消費生活センター(188)に電話する、といった基本ルールを家族で共有することが効果的です。自治体によっては、電話機の購入補助や迷惑電話フィルタの設置助成を実施しているところもあります。
相談窓口と支援制度
経済的虐待への対応は、被害者の立場(高齢者・配偶者・障害者など)によって窓口が異なります。どこに電話すればよいか分からない場合は、まず地域包括支援センターやDV相談+から始めてください。複数の窓口の並行利用も可能です。
6つの相談・支援窓口
高齢者なら地域包括支援センター、配偶者なら#8008、障害者なら市区町村障害者虐待防止センター——というのが大まかな目安です。『自分がどれに当たるか分からない』という相談でも受け付けてくれます。
▸ 最初の窓口
▸ #8008・24時間
▸ 0570-078374
▸ 障害者支援
▸ 金銭管理支援
▸ 0120-279-338
経済的虐待の解決には、法的手続き(民事訴訟・成年後見申立て・婚姻費用分担調停など)が必要になる場合があります。こうした場合、法テラス(日本司法支援センター、0570-078374)の民事法律扶助制度を使えば、収入要件を満たす方は弁護士費用を立替えてもらえます。月5,000円〜1万円程度の分割返済で、経済的に余裕がない方でも専門家の支援を受けられる仕組みです。『弁護士は高いから…』と諦める前に、法テラスの無料相談を利用してみてください。
DV被害者や虐待被害者のための住まい確保の支援も、意外に知られていない制度です。①母子生活支援施設(母子家庭の一時的な住まい)、②婦人相談所一時保護所、③民間シェルター、④住居確保給付金(生活困窮者自立支援制度)、⑤公営住宅のDV被害者枠、⑥母子父子寡婦福祉資金貸付による転居費用の融資——こうした制度を組み合わせることで、経済的に余裕がない方でも安全な住まいに移ることが可能です。自立支援金・児童扶養手当・健康保険・年金分割などの手続きもあわせて進めることで、長期的な生活再建の道筋が見えてきます。
配偶者暴力相談支援センターは、経済的DV被害者のために『同行支援』も行っています。裁判所への同行、弁護士相談への同行、市役所での手続き同行、転居時の同行など、一人で立ち向かうのが怖い場面に相談員やボランティアが同行してくれる仕組みです。声をかけるだけで道が大きく開けることがあります。『一緒に行ってくれる人がいる』ことは、精神的な支えとしても大きな力になります。
周囲の人ができることとよくある質問
家族・友人・近隣住民・専門職として経済的虐待に気づいたとき、どう動けばよいか——通報は『告発』ではなく『SOS』です。迷ったらまず地域包括支援センターに一本電話を入れる、それだけで被害を食い止める力になります。
してよいこと・してはいけないこと
経済的虐待は家族間の微妙な力関係の中で起きるため、関わり方を間違えると被害者をさらに追い詰めることがあります。次を参考にしてください。
周囲の人が気をつけるべき具体的な場面をいくつか挙げます。①介護施設への面会で本人と二人きりになれるときに『お金のことで困っていない?』と軽く尋ねる、②本人と買い物に同行する機会があれば『これ欲しそうだね、大丈夫?』と観察する、③年末年始や誕生日などに自然な形で本人のお財布事情に触れる、④本人と二人で郵便物を一緒に確認する——こうした日常の中の『自然な機会』が、経済的虐待の発見につながります。露骨に詮索すると加害者側の警戒を招くため、信頼関係の中で静かに観察するのがコツです。
被害者の尊厳を守ることも忘れないでください。経済的虐待の被害者は、多くの場合『自分が弱いから、管理されている自分が悪い』と自分を責める傾向があります。周囲は『あなたは悪くない』『あなたは大切にされるべき存在』というメッセージを繰り返し伝えることで、被害者の自己肯定感を守る役割を果たせます。法律や制度の話に入る前に、まず『あなたを大切に思っている』という気持ちが伝わることが、被害者が一歩を踏み出すための原動力になります。
また、支援する側も長期戦を覚悟する必要があります。経済的虐待のケースは、発見から解決までに数ヶ月〜数年かかることが珍しくありません。財産の特定、成年後見の選任、家族関係の整理、本人の生活再建——これらを一気に進めることはできず、『本人のペース』に合わせながら一歩ずつ進めます。支援者自身も疲弊しやすいため、一人で抱え込まずに地域包括支援センターや市区町村の虐待対応チーム、弁護士、社会福祉士など、複数の専門職と連携することが不可欠です。あなたが『気づいた』ことはすでに最初の支援です。その後は専門職の輪の中で、安心して関わり続けてください。
よくある質問
A. 『本人のために』使っているなら虐待ではありません。生活費・医療費・介護サービス費などを本人のために管理することは、適切な家族のサポートです。しかし、本人の意思を無視して管理している、家族が自分の生活費や遊興費に使っている、本人に必要な支出を拒んでいる——このような場合は経済的虐待に該当します。迷う場合は地域包括支援センターに相談すれば、適切な金銭管理の方法(家計の見える化、成年後見制度、日常生活自立支援事業など)を一緒に考えてくれます。
A. はい、経済的DV(経済的虐待)に該当する可能性が高いです。民法760条は『夫婦は婚姻費用を分担しなければならない』と定めており、収入のある配偶者が一方的に生活費を渡さないことは法的にも問題です。配偶者暴力相談支援センターや法テラスに相談してください。婚姻費用分担請求調停・審判を申し立てることで、裁判所から『生活費を支払うように』という決定を出してもらえます。離婚に至らなくても、別居中でも請求できる制度です。
A. まず①通帳の写し(可能な範囲で過去の入出金履歴)、②親本人の認知機能が分かる診断書や介護認定結果、③金銭管理を兄が行っている事実の記録、④親が『お金がない』と発言している場面の録音・メモ、などを集めます。ただし、兄と対立して証拠を集めるのはリスクがあるため、まず地域包括支援センターに相談することをおすすめします。センターや弁護士が事実確認のサポートをしてくれます。『成年後見制度の市区町村長申立て』を通じて、家族以外の第三者(専門職後見人)に金銭管理を移すこともできます。
A. 誤解されがちですが、成年後見制度は『親の意思を奪う』のではなく『親の権利を守る』制度です。後見には3段階(補助・保佐・後見)があり、判断能力の程度に応じて必要最小限の支援を選べます。本人の日常の買い物・食事などの自由は維持され、財産管理だけを後見人がサポートする形も可能です。また、後見人は家庭裁判所の監督下に置かれ、不正な使い込みがあれば解任されます。家族が金銭管理をするよりも、むしろ第三者の専門職に任せたほうが親の財産が守られるケースが多くあります。
A. 社会福祉協議会が実施する『日常生活自立支援事業』が該当します。軽度の認知症・知的障害・精神障害の方が対象で、本人と契約を結んで日常的な金銭管理(預金の出し入れ、公共料金の支払い、福祉サービスの利用手続きなど)をサポートしてくれます。月額数千円の利用料で、お住まいの市区町村社会福祉協議会に問い合わせれば詳細が分かります。成年後見制度を使うほどではないが、一人で全部管理するのは不安——そんな段階で活用できる仕組みです。
A. まず施設の管理者に事実を伝え、内部調査を依頼してください。それでも解決しない場合、または施設側が隠蔽する様子があれば、①市区町村の高齢者虐待対応窓口、②都道府県の介護保険主管課、③警察(窃盗事件として)に通報できます。令和5年度の施設内虐待のうち経済的虐待は18.2%と高い割合です。通報者は法律で保護されており、匿名でも受け付けてくれます。家族として定期的に通帳・貴重品の残高をチェックすることも予防になります。
A. 一見別ですが、実は密接に関連しています。特殊詐欺は他人(犯人)による経済的被害で、経済的虐待は家族や身近な人による被害です。しかし、認知機能の低下した高齢者が特殊詐欺の被害に遭った後、その混乱を利用して家族が残りの財産を『管理する』名目で取り上げる、という二重被害のケースも報告されています。令和7年上半期の特殊詐欺被害額は597億円と過去最悪で、70代105億・60代99億と高齢者が中心的な被害層です。一人で抱え込まず、地域包括支援センターや警察相談窓口(#9110)に相談してください。
A. はい、いくつかの方法があります。①任意後見契約(判断能力があるうちに、将来の後見人を決めておく公正証書による契約)、②家族信託(信頼できる家族に財産管理を委ねる民事信託の仕組み)、③遺言書の作成、④金融機関の代理人カード制度、⑤生活費の口座と貯蓄口座を分ける、などです。これらは認知症になる『前』に準備する必要があります。公証役場・法テラス・弁護士・司法書士に相談すると、個別の事情に応じた最適な組み合わせを提案してもらえます。
A. 本人の利益のために管理しているのなら虐待ではありません。しかし、本人に必要な支出を拒む、親の生活費に流用する、成人後も本人が自分の収支を全く知らない状態にする、といった場合は経済的虐待に該当する可能性があります。障害者虐待防止法の対象となり、市区町村障害者虐待防止センターに相談できます。成年後見制度(補助・保佐)や日常生活自立支援事業を活用することで、本人の意思を尊重しつつ安全に金銭管理ができる体制を作れます。
A. ケースによります。①加害者が家族の場合、民事訴訟(不当利得返還請求・不法行為に基づく損害賠償請求)で取り戻すことが可能な場合があります。②成年後見制度を通じて、後見人が過去の不正支出を追及するルートもあります。③刑事事件として告訴する場合、窃盗・横領・詐欺などの罪名が適用される可能性があります。ただし、時効の問題や証拠の有無で結果は変わります。法テラスや弁護士に早めに相談することが重要です。『取り戻せなくても、これ以上失わないための止血』が最優先課題になります。
A. 誤解です。刑法244条の『親族相盗例』により、直系血族・配偶者・同居の親族間での窃盗・横領・詐欺は刑が免除されますが、これは『無罪』ではなく『刑事罰を科さない』という扱いで、犯罪性そのものが否定されるわけではありません。また、別居の親族間では通常の罪が成立し、民事上の不当利得返還請求はいずれの場合も可能です。さらに、高齢者虐待防止法・障害者虐待防止法では、親族間であっても『経済的虐待』として市区町村の介入対象になります。『家族だから許される』は現代の法制度では通用しません。
A. 一般的には、親は未成年の子に対して生活費・教育費を分担する扶養義務を負います。大学進学後は状況によりますが、家庭裁判所の判例では『一般的には大学進学までの学費を扶養の一環として負担することが期待される』とされるケースもあります。一方的に学費を出さない、あるいは奨学金の連帯保証を拒む行為は、民事的な扶養義務違反の可能性があります。児童虐待防止法上の『ネグレクト』に該当する場合もあります。迷う場合は法テラスや弁護士会の子ども相談窓口に相談してください。
A. 意思能力(契約内容を理解する能力)がない状態で結ばれた契約は、民法3条の2により無効です。認知症の診断があり、契約内容を理解できない状態で贈与契約書にサインしたことが証明できれば、贈与は無効と判断される可能性が高くなります。ただし、証明には医師の診断書や当時の生活状況の記録が必要です。地域包括支援センター、成年後見センター、弁護士に早急に相談してください。契約書が作成される前に、任意後見契約や成年後見制度を活用して『そもそも契約できない状態』にしておくことも重要な予防策です。
A. 本人が納得し、家族全体の生活費として適切に使われているなら虐待ではありません。ただし、①親が『自分のお金を使われている』と認識していない、②親の必要な支出が制限されている、③家族が親に無断で使っている、④親の『自分らしい暮らし』が奪われている——このような場合は経済的虐待に当たる可能性があります。同居家族間で金銭の流れを透明化し、『親のお金は親のため』という基本原則を保つことが大切です。月次の収支を親と一緒に確認する、必要な支出を遠慮なく承認する、といった工夫で多くの問題は予防できます。
A. 親の財産管理は本来、親自身の権利であり、兄弟であっても金額や収支を独占的に管理することは適切ではありません。まずは兄弟に『親の安心のために、収支を家族全員で共有しよう』と提案してください。拒否される場合や不自然な支出が疑われる場合は、地域包括支援センターに相談し、必要に応じて成年後見制度の申立てを家庭裁判所に行うことができます。本人の意思能力が十分であれば、任意後見契約や財産管理委任契約という選択肢もあります。放置すると後日相続トラブルに発展することも多いため、早期の対応が肝心です。第三者(司法書士・弁護士)が入ることで感情的な対立を避けられる場合があります。
A. 本人が相談や通報を拒むことは珍しくありません。背景には①加害者への愛情や罪悪感、②報復への恐怖、③家族関係が壊れることへの不安、④自分で解決しなければという自責感、などがあります。このような場合でも、高齢者虐待防止法・障害者虐待防止法では『本人の同意がなくても』市区町村への通報が可能であり、むしろ周囲の通報が被害者を守る重要な手段になります。通報後は市区町村職員が本人の意思を尊重しながら、段階的に支援を組み立てていきます。『通報=家族を訴える』ではなく『本人を守る社会的しくみを起動する』と捉え直してください。あなたが抱え込まず、専門職にバトンを渡すことが一番の支援です。
A. 加害者側が失業・借金・依存症・精神疾患などで困窮しているケースは少なくありません。この場合、被害者の保護と並行して、加害者への支援も重要になります。生活保護、生活困窮者自立支援制度、ハローワーク、精神保健福祉センター、依存症専門医療機関などが利用できます。『加害者を罰する』だけでは根本解決にならず、経済的に自立できる見通しがなければ再発リスクも高まります。市区町村の虐待対応ケース会議では、加害者の生活再建も視野に入れた多機関連携のプランを作ります。『被害者を守る』と『加害者を孤立させない』は両立する支援の考え方です。
お金の悩みを一人で
抱え込まないでください。
『生活費を渡してもらえない』『親の年金が勝手に使われている』『通帳を取り上げられた』『署名を偽造された気がする』『施設に預けている親のお金の流れが不透明』——どんな立場の方でも、どうかあなたの大切な悩みをココトモに聞かせていただきたいです。お金の問題は、恥ずかしいことでも、あなたが弱いからでもありません。大切な人生を守るために、必要な声を上げてよい問題です。匿名で、安心してお話しください。あなたが話した内容が、次の一歩を整理する糸口になります。
このページの情報は、医療・法律上の助言や警察対応に代わるものではありません。緊急時は110番、高齢者の経済的虐待は地域包括支援センター、経済的DVは#8008(配偶者暴力相談支援センター)、障害者への経済的虐待は市区町村障害者虐待防止センター、消費者被害・特殊詐欺は消費生活センター(188)または警察相談窓口(#9110)へ。法テラス(0570-078374)では無料で弁護士相談を受けられます。成年後見制度の利用を検討したい場合は、家庭裁判所または市区町村の成年後見センターに問い合わせてください。お金の問題は『恥ずかしい』ではなく『守られるべき権利』の問題です。一人で抱え込まず、必ず専門窓口につながってください。あなたは一人ではありません。
