メンタルヘルス用語辞典 · グリーフサポート

グリーフサポートとは?
悲嘆のプロセス・支援の種類・相談窓口を解説

大切な人を失った深い悲しみ(グリーフ)に寄り添う取り組み、グリーフサポート。悲嘆の症状・回復のプロセス・複雑性悲嘆・喪失の種類・専門職・相談窓口・周囲のかかわり方まで、必要な情報をすべてここにまとめました。

ABOUT GRIEF SUPPORT

グリーフサポートとは

グリーフサポートとは、大切な人を失った悲しみ(グリーフ)を抱えた人に寄り添い、その悲嘆を支援する取り組み全般を指します。「早く立ち直ること」を求めるものではなく、自分のペースで悲しみを歩んでいくことを支える姿勢を根本としています。

定義

グリーフサポートの定義

グリーフサポートとは、大切な人を失った悲しみ(グリーフ)を抱えた人に寄り添い、その悲嘆を支援する取り組み全般を指します。「グリーフ(Grief)」とは英語で「深い悲しみ・悲嘆」を意味し、特に死別や離別、重大な喪失体験に伴う深い悲しみの状態を表します。

グリーフサポートは、このような喪失体験をした人が、自分のペースで悲しみを乗り越えていけるよう、専門家・支援者・コミュニティがさまざまな形で支援するプロセスです。

基本姿勢

「早く立ち直ること」を求めない

グリーフサポートは決して「早く立ち直ることを求める」ものではありません。悲しみは自然な人間の反応であり、その感情を否定せず、ともに寄り添いながら時間をかけて歩んでいくことを根本的な姿勢としています。

あなたが感じている感情は、すべて自然なもの悲しみ、怒り、戸惑い、罪悪感——大切な人を失ったことへの自然な応答です。自分を責める必要はありません。
日本での広がり

日本における社会的認識の高まり

日本においても近年、グリーフサポートの重要性に対する社会的認識が急速に高まっています。一般社団法人グリーフサポート研究所日本グリーフ専門士協会日本グリーフケア協会をはじめ、多くの団体・専門機関が悲嘆支援に取り組んでいます。

2025年には「上級グリーフケア士」という新しい資格制度も開始され、専門性の高い支援者育成が進められています。

グリーフとは

グリーフ(悲嘆)とはどのような状態か

グリーフとは、大切な人・ものを失ったときに生じる心身全体の反応です。死別だけでなく、以下のような喪失体験もグリーフを引き起こします。

  • 離婚・離別
  • 流産・死産
  • ペットの死
  • 病気による喪失(機能・役割・アイデンティティの喪失)
  • 大規模災害による喪失
SYMPTOMS

グリーフの主な症状——4つの側面

グリーフの状態では、感情・認知・行動・身体の4側面に多彩な症状が現れます。これらは「異常」ではなく、喪失に対する「正常な反応」です。喪失直後に最も強く現れ、時間の経過とともに徐々に和らいでいきますが、波のように繰り返しながら進みます。

4側面の症状

感情・認知・行動・身体に現れる症状

😢
深い悲しみ
涙が止まらない状態が続く。日常のふとした瞬間に強い悲しみが押し寄せてくる。
😡
怒り・いらだち
「なぜこんなことに」という怒りが医療者・周囲・自分自身、ときには故人にも向かう。
😞
罪悪感
「もっとこうすれば良かった」という自責の念に強くとらわれる。
😨
不安・恐れ
自分や他の家族の死への恐怖が高まり、不安が拡がる。
🌧
孤独感・孤立感
周囲に理解されないという感覚と、深い孤独に包まれる。
🌫
無感覚・感情の麻痺
現実感がなく、感情が動かないように感じる時期がある。
😔
安堵感とそれへの罪悪感
長期闘病の末の死別では安堵が訪れ、それに伴う罪悪感を抱くことがある。
🪫
抑うつ・意欲の低下
何も手につかず、生きる意欲が薄らいでいくように感じる。
回復は波のよう

記念日反応——回復は直線的ではない

これらの症状は、喪失直後に最も強く現れ、時間の経過とともに徐々に和らいでいくことが多いです。ただし、回復の過程は直線的ではなく、波のように繰り返しながら進んでいきます

命日や故人の誕生日、季節の変わり目など「記念日反応」として、いったん落ち着いた悲しみが再び強くなることもあります。これは回復の失敗ではなく、ごく自然なことです。

💡
「治りかけていたのに、また辛くなった」——それは後退ではなく、悲嘆プロセスの自然な揺れです。
PROCESS

悲嘆のプロセス——回復の段階を理解する

悲嘆の回復にはいくつかのモデルが提唱されています。ただし、これらは「必ずこの順番で進む」ものではなく、個人差が大きく、行きつ戻りつしながら進みます。

デーケンの12段階

アルフォンス・デーケン博士の12段階モデル

上智大学名誉教授のアルフォンス・デーケン博士は、死別による悲嘆のプロセスを以下の12段階に整理しました。

STAGE 1
精神的打撃と麻痺状態
ショックを受け、感覚が麻痺したような状態になる。
STAGE 2
否認
「まさか、そんなはずはない」と現実を受け入れられない状態。
STAGE 3
パニック
強烈な不安・恐怖に支配され、混乱に陥る。
STAGE 4
怒りと不当感
「なぜ自分だけが」という怒りが湧き上がる。
STAGE 5
敵意と恨み
医療者や周囲の人、さらには故人への怒りが向く。
STAGE 6
罪意識
「あの時こうすればよかった」という自責の念にとらわれる。
STAGE 7
空想形成
「生きているのではないか」という幻想を抱く。
STAGE 8
孤独感と抑うつ
深い孤独感と無力感に沈む。
STAGE 9
精神的混乱と無関心
生きる目的を見失い、何に対しても無関心になる。
STAGE 10
あきらめ・受容
死別の現実を少しずつ受け入れ始める。
STAGE 11
新しい希望:ユーモアと笑いの再発見
再び生きる喜びやユーモアを感じ始める。
STAGE 12
立ち直り:新しいアイデンティティの誕生
喪失体験を経て新たな自己を確立していく。
これらの段階は順番通りに進むわけではなく、行ったり来たりしながら、時に複数の段階が同時に現れることもあります。
二重過程モデル

ストローブとシュットの二重過程モデル

ストローブとシュットが提唱した「二重過程モデル」では、悲嘆を「喪失志向(亡くなった人への思いに向き合う)」と「回復志向(新しい生活に向き合う)」の間で揺れ動くプロセスとして捉えています。

人は毎日この二つの間を行き来しながら、少しずつ前に進んでいきます。この揺れは弱さではなく、健全な回復の証です。

喪失志向
亡くなった人への思いに向き合う
悲しみを感じる、思い出を辿る、故人について話す——喪失そのものに向き合う時間。
回復志向
新しい生活に向き合う
生活の再建、新しい役割への適応、人間関係の再構築——前に進むための時間。
継続する絆

コンティニュイング・ボンズ(継続する絆)の視点

近年の悲嘆研究では、「故人との絆は死後も続く」という「継続する絆(Continuing Bonds)」の考え方が重視されています。

かつては「故人から心理的に離れることが健全な回復」とされていましたが、現代では故人との内的な繋がりを持ち続けながら生きていくことが、長期的な適応に寄与すると考えられています。

💡
思い出を大切にすることは、健全な悲嘆思い出を大切にすること、故人を会話の中に登場させること——これらは「立ち直れていない」のではなく、健全な悲嘆のプロセスの一部です。
PROLONGED GRIEF

複雑性悲嘆(遷延性悲嘆症)とは

グリーフは通常時間とともに和らぎますが、一部の方では悲嘆が長期にわたって非常に強い状態が続き、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。これを複雑性悲嘆または遷延性悲嘆症(Prolonged Grief Disorder)と呼びます。

定義とDSM-5

DSM-5への正式な追加

DSM-5(精神疾患の診断統計マニュアル第5版)では2022年に「遷延性悲嘆症」が正式に診断基準として加えられました。一般的に、死別後6ヶ月(子どもの場合は3ヶ月)以上にわたって強い悲嘆症状が続き、社会的・職業的機能が著しく損なわれている状態が目安とされています。

⚠️
うつ病・PTSDとは別の疾患複雑性悲嘆はうつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)と重なる部分もありますが、異なる疾患として専門的なアプローチが必要です。「いつまでも悲しんでいる自分はおかしいのか」と自分を責める必要はありません。
リスク要因

複雑性悲嘆のリスクを高める要因

  • 突然の予期せぬ死(事故死、自死、災害死など)
  • 自死(自殺)による遺族(スティグマや罪悪感が特に強い)
  • 子どもを亡くした親
  • 配偶者・パートナーなど最も親密な関係の人との死別
  • 幼い子ども期の死別体験
  • 以前にうつ病や不安障害の既往がある
  • 社会的サポートが乏しい
  • 複数の喪失体験が重なった場合
  • 死の状況を目撃した(外傷的体験)
主な症状

複雑性悲嘆の主な症状

💔
故人への強烈な思慕・渇望
長期間にわたり故人を求める強い気持ちが続く。
🚫
死の現実を受け入れられない
故人の死そのものを認識できない、否認の状態が続く。
🌪
強い回避または執着
故人に関連するものを徹底的に避ける、または逆に強く執着する。
🌫
人生の意味・目的の喪失感
「生きる意味が分からない」という感覚が続く。
🪨
他者への不信感・孤独感の持続
人とのつながりが感じられず、孤立感が長く続く。
🌑
将来への希望が持てない
これから先の人生に対して、前向きな展望を持てない。
自殺念慮
「自分も死にたい」という思いが浮かぶ。
これらの症状が長く続く場合は、専門家への相談を検討してください。早期の介入が回復を助けます。
TYPES OF LOSS

さまざまな喪失とグリーフ——状況別の特徴

喪失の状況によって、悲嘆の内容や必要なサポートが異なります。それぞれの特有の困難と支援先を見ていきましょう。

状況別の特徴

喪失の種類による違い

🕊自死遺族

自死(自殺)によって大切な人を亡くした遺族
通常の死別とは異なる複雑な悲嘆を経験することが多い。「なぜ止められなかったのか」という強烈な罪悪感、「自分が原因ではないか」という自責、社会的なスティグマ(偏見・差別)への恐れ、死の状況・原因を詮索されることへの苦痛が重なります。死因を周囲に言えず孤立しがちです。

  • NPO法人グリーフケア・サポートプラザ
  • 全国自死遺族総合支援センター(グリーフサポートリンク)
  • 自死遺族向けのわかちあいの会
SUPPORT METHODS

グリーフサポートの種類と方法

グリーフサポートには「専門的・医療的支援」「コミュニティ支援」「自己ケア」の三つの柱があります。それぞれを組み合わせて、自分に合うサポートを選んでください。

専門的・医療的支援

1. 専門的・医療的支援

🧑‍⚕️
グリーフカウンセリング・心理療法
訓練を受けたカウンセラー・臨床心理士・精神科医による個別の状況に合わせた専門的サポート。複雑性悲嘆には複雑性悲嘆治療(CGT)、認知行動療法(CBT)、EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)などが有効とされています。
💊
精神科・心療内科での治療
グリーフに伴ううつ病・不眠・不安障害が深刻な場合、薬物療法(抗うつ薬・睡眠薬・抗不安薬など)が症状の緩和に役立つことがあります。薬を飲むことは弱さではなく、支援を受け続けるためのサポートです。
コミュニティ支援

2. コミュニティ支援

🫂
わかちあいの会(グリーフサポートグループ)
同じ喪失体験を持つ人々が集い、体験・感情を分かち合うグループ。自死遺族・子どもを亡くした親・配偶者を亡くした方など対象別に専門的な会が全国各地で設けられています。
📞
電話・メール・オンライン相談
外出が困難な方、深夜に悲しみが押し寄せてくる方のために、電話・メール・オンラインでの相談窓口が充実しています。顔が見えない分、話しやすいと感じる方も多くいます。
グリーフカフェ・交流の場
お茶を飲みながら気軽に話せる場として各地で開催。「相談」ではなくゆるやかな交流の中で自然にグリーフを表現できる場として機能します。NPO法人「暮らしのグリーフサポートみなと」などが主催。
宗教的・スピリチュアルなサポート
寺院・教会・モスクなど宗教的コミュニティが提供するサポートも、信仰を持つ方にとって重要な支えとなります。死と向き合うスピリチュアルな問いに寄り添う場として機能します。
自己ケア

3. 自己ケア(セルフケア)

グリーフの中にあるとき、自分自身の世話を続けることがとても大切です。以下の自己ケアは、悲嘆の回復を支える基盤となります。

  • 身体のケアできる範囲で食事・睡眠・運動を維持する。身体の状態は感情状態に直結します。
  • 感情を表現する日記を書く、泣く、信頼できる人に話す。感情を「出す」ことは健全な回復の一部です。
  • 故人を偲ぶ時間を持つ写真を見る、思い出話をする、お墓参りをするなど、故人との絆を大切にする。
  • 無理に「普通」を演じないグリーフ中は判断力・集中力が低下します。大きな決断は先送りにすることも大切です。
  • 自分のペースを尊重する「○ヶ月で立ち直るべき」という社会的プレッシャーに縛られない。
  • 自然や身体活動を活用する散歩、ヨガ、ガーデニングなど、身体を動かすことは気分の安定に役立ちます。
  • 創造的表現絵を描く、音楽を聴く・演奏する、手紙を書くなどの創造的な活動がグリーフの表現と統合を助けます。
できる範囲で、ゆっくりすべてを完璧にやる必要はありません。今日できたこと一つを、自分にやさしく認めてあげてください。
メンタルヘルスとの関係

グリーフとメンタルヘルス疾患の関係

グリーフそのものは「病気」ではありませんが、グリーフをきっかけにメンタルヘルスの問題が顕在化・悪化することがあります。以下の状態が続く場合は、精神科・心療内科への相談を検討してください。

うつ病との関係

グリーフとうつ病は症状が重なる部分が多く(悲しみ、食欲低下、睡眠障害、意欲の低下など)、区別が難しいことがあります。グリーフに伴うものはやがて和らぐことが多いですが、うつ病は専門的な治療が必要です。強い自責感、将来への絶望感、自殺念慮がある場合は、すぐに専門家に相談してください。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)との関係

突然の事故・事件・災害・自死による死別は、心的外傷(トラウマ)を伴うグリーフとなることがあります。死の状況のフラッシュバック、夢に繰り返し出てくる、その場面を思い出させるものを徹底的に避ける——これらはPTSDの症状である可能性があります。トラウマ処理の専門的な心理療法(EMDR、トラウマ焦点化CBTなど)が有効です。

アルコール・物質依存との関係

グリーフの痛みを和らげるためにアルコールや薬物に依存するようになることがあります。一時的な効果はあっても長期的には悲嘆を悪化させ、依存症という新たな問題が加わります。アルコール・物質の使用量が増えていると感じる場合は、早めに相談することが重要です。

自殺リスクの評価

遺族、特に自死遺族は自殺リスクが一般人口より高いことが知られています。「自分も死にたい」「消えてしまいたい」という思いが浮かぶことは珍しくありませんが、具体的な計画がある場合や、思いが強くなっている場合は、すぐに専門家・相談窓口に連絡してください。

制度・費用支援

グリーフサポートにおける制度・費用の支援

グリーフに伴う心の不調で医療機関を受診する際、経済的な負担を軽減できる制度があります。

自立支援医療制度(精神通院医療)

精神科・心療内科に通院して治療を受ける場合、医療費の自己負担が原則1割に軽減。申請は市区町村の窓口で行い、医師の診断書が必要です。グリーフに伴ううつ病・複雑性悲嘆・PTSDなどで継続的に精神科通院が必要な方は、担当医師に相談してください。

精神保健福祉センターの無料相談

各都道府県・政令指定都市に設置。無料で精神保健相談を受けられ、グリーフに関する相談や適切な専門機関・医療機関への紹介も行います。

生活困窮者自立支援制度

配偶者を亡くしたことによる経済的困難など、生活全体の困難を抱える場合、自治体の生活困窮者自立支援制度を活用できることがあります。

遺族年金・各種給付金

配偶者・子どもを亡くした場合、遺族年金などの公的給付を受けられることがあります。年金事務所や市区町村窓口に相談してください。

PROFESSIONALS & WINDOWS

専門職・資格と相談窓口

日本では近年、グリーフサポートの専門性に対する関心が高まり、さまざまな資格・専門職が整備されています。一人で抱え込まず、これらの窓口を活用してください。

専門職・資格

グリーフサポートを行う専門職・資格

🎓
グリーフケア士・グリーフ専門士
一般社団法人日本グリーフ専門士協会が認定する「グリーフ専門士」は2026年4月現在約1200人が取得。2025年8月より「上級グリーフケア士」という上位資格も開設され、より高度な専門的支援が可能な人材の育成が進んでいます。
🧠
臨床心理士・公認心理師
心理の国家資格・公認資格を持つ専門家がグリーフカウンセリング・心理療法を提供。複雑性悲嘆など医療的ケアが必要な場合は、こちらのいるクリニックへの相談が適切です。
🤝
社会福祉士・精神保健福祉士
生活支援・制度活用の観点からグリーフを抱えた方を支援。経済的困難、介護問題、住居問題など喪失に伴う生活上の課題を解決するサポートを行います。
🩺
看護師・緩和ケアチーム
医療現場ではグリーフケアを担う看護師が緩和ケアチームの一員として活躍。がんや重篤な疾患で大切な人を亡くしたご遺族に対する「遺族外来」「グリーフ外来」を設置する病院も増えています。
💗
グリーフサポーター・ピアサポーター
自らも悲嘆を経験し、訓練を受けたうえで他の遺族を支援するピアサポーター。同じ体験をした人の言葉には、専門家にはない独自の癒しがあります。
相談窓口

日本のグリーフサポート相談窓口・支援機関

悲嘆を抱えているとき、一人で抱え込まずに相談できる窓口があります。

自死遺族向け
  • NPO法人グリーフケア・サポートプラザ電話傾聴相談(火・木・土曜 11:00〜17:00)。自死で大切な人を亡くした遺族の悲しみを訓練を受けたスタッフが傾聴。
  • 全国自死遺族総合支援センター(グリーフサポートリンク)電話相談・24時間メール相談を提供。わかちあいの会を全国各地で開催。
  • とうきょう自死遺族総合支援窓口TEL 03-5357-1536(月〜金 14:00〜18:00、日 13:00〜17:00/東京都)
一般的なグリーフ・悲嘆相談
  • 一般社団法人グリーフサポート研究所(東京)グリーフカウンセリング・支援者育成・研修を実施。
  • NPO法人暮らしのグリーフサポートみなとグリーフカフェ・電話相談・カウンセリングを提供。
  • 日本グリーフケア協会グリーフケアに関する啓発・資格認定・相談紹介。
子どものグリーフサポート
  • 全国自死遺族総合支援センター(子ども向け)身近な人を亡くした子ども(6〜18歳)とその家族向けのつどいを開催。
  • Grief Support Project子どもを亡くした家族向けのプログラムを提供。
  • こどもグリーフサポートふくおか(福岡)大切な人を亡くした子ども・10代向けのつどいを開催。
災害遺族向け
  • 日本災害グリーフサポートプロジェクト(JDGS)災害で大切な人をなくされた方のための情報・支援サイト。
  • 各都道府県の精神保健福祉センター被災地域での心理的支援・グリーフサポートを実施。
行政・医療機関
  • 各地の精神保健福祉センターグリーフ・悲嘆に関する相談・支援者への紹介。無料で利用できます。
  • かかりつけ医・精神科・心療内科身体症状・うつ症状・不眠が続く場合は医療機関へ。
  • 地域包括支援センター(高齢者の場合)配偶者を亡くした高齢者の生活全般の支援。
  • 世田谷区グリーフサポート事業行政としてグリーフサポート事業を実施。グリーフカウンセラーによる個別相談、グリーフサポートグループへの参加支援。行政レベルの取り組みは全国へ広がりつつあります。
FOR SUPPORTERS

遺族を支える側へ——基本姿勢

大切な人を失った友人・家族を支えたいと思っているあなたへ。グリーフサポートにおいて、支える側が知っておくべき基本的な姿勢があります。「何を言えばいいかわからない」と感じることは、とても自然なことです。

対応のポイント

してほしいこと・避けてほしいこと

遺族への接し方には、回復を助けるものと、逆に傷つけてしまうものがあります。完璧な言葉を探す必要はありません。「何も言えないけど、そばにいるよ」——この言葉と姿勢が、最大のサポートになることがあります。

✓ してほしいこと
ただそこにいる——「何も言わなくていい」、そばにいること自体が力になります
相手の話をただ聴く——アドバイスや解決策を探さず、ただ傾聴する
故人の名前を呼んで話す——「○○さんのことを思い出したよ」と故人の存在を認める
具体的な申し出をする——「明日の買い物、一緒に行こうか」など受け取りやすい形で
長期的にかかわる——葬儀後しばらくして周囲の関心が薄れたころが最も辛い時期
記念日に連絡する——命日・故人の誕生日・月命日などに「今日あなたのことを思っています」と伝える
✗ 避けてほしいこと
「もっと大変な人がいる」「頑張って」——比較や激励は遺族を傷つけることがある
「時間が解決する」「前向きに」——回復を急がせる言葉は孤立感を深める
「神様の思し召し」「天国に行ったから」——信仰を持たない方には不適切なことがある
死の状況・詳細を詮索する——特に自死・事故では詮索はさらなる苦痛をもたらす
「もう大丈夫でしょ?」と立ち直りを期待する——グリーフには個人差があり外からは見えない
アドバイスをする——相手の感情を否定することになりかねない
長期的なかかわりを大切に葬儀後しばらくして周囲の関心が薄れたころが、遺族にとっては最も辛い時期であることが多いです。何ヶ月後も連絡を続けることが、大きな支えとなります。
WORKPLACE

職場における悲嘆支援

グリーフは職場にも影響します。大切な人を亡くした従業員への適切なサポートは、組織としての重要な課題です。

職場での対応

グリーフリーブ・EAP・同僚としての姿勢

グリーフリーブ(悲嘆休暇)

日本では一般的に「忌引き休暇」として3〜7日程度が認められていますが、欧米では「グリーフリーブ(Grief Leave)」としてより長期・柔軟な休暇制度を設ける企業が増えています。グリーフの回復には通常数ヶ月以上かかることを考えると、忌引き後も柔軟な勤務形態・休暇取得を認めることが重要です。

従業員支援プログラム(EAP)

EAPを導入している企業では、グリーフカウンセリングを無料で利用できる場合があります。人事・総務担当者への確認を検討してください。

職場の同僚として

職場で悲嘆を抱えた同僚がいる場合、過度な詮索や「もう大丈夫?」という問いかけは避け、「業務上必要な場合はいつでも声をかけてください」という距離感で、プレッシャーなく接することが大切です。

💡
グリーフを生きる——悲しみとともに歩むグリーフは「乗り越えるもの」というより、「ともに生きていくもの」と捉える視点が、近年の悲嘆研究では重視されています。深い喪失の中で、人生の価値観の変化や人への思いやりの深まりといった「喪失後の成長(Post-Traumatic Growth)」を経験する方も少なくありません。悲しみの深さは、愛の深さの表れでもあります。
FAQ

グリーフサポートに関するよくある疑問

グリーフサポートを受けるにあたって、多くの方が抱える疑問にお答えします。

FAQ

よくある質問

Q. いつ相談に行けばいいの?

A. 「この程度で相談していいのかな」「もっとひどくならないと相談できない」と感じることがありますが、そんなことはありません。大切な人を亡くして辛いと感じた時点で、相談する権利があります。早期のグリーフサポートは複雑性悲嘆の予防にもなります。

Q. カウンセリングと精神科はどう違うの?

A. カウンセリング(臨床心理士・公認心理師)は主に心理的なサポートと心理療法を提供します。精神科・心療内科は診断・薬物療法を含む医療的治療を提供します。症状が軽〜中程度の場合はカウンセリングから始めることが多いですが、強いうつ症状・不眠・自殺念慮がある場合は精神科受診が適切です。両者の組み合わせも有効です。

Q. グループ(わかちあいの会)が怖い。自分のことを話さなければいけない?

A. グリーフサポートグループでは、話すことを強制されることは基本的にありません。初めは聴くだけ、涙を流すだけでも構いません。「同じ体験をした人たちの存在を感じる」だけでも、孤立感を和らげる力があります。

Q. 何年も経つのに立ち直れていない。おかしいの?

A. グリーフの回復には個人差があり、何年経っても悲しみが薄れないことは珍しくありません。特に子どもを亡くした親、自死遺族などは、「立ち直る」というより「悲しみとともに生きていく」形での回復が適切と言われることもあります。「何年も経つのに」という自己批判は自分をさらに苦しめます。今からでも専門的なグリーフサポートを受けることで、質の高い生活に向けた変化が起きることがあります。

Q. 子どもにどう説明すればいい?

A. 子どもの年齢に合わせた正直な説明が基本です。「死」という言葉を使うことを避けず(「眠っているだけ」「旅に出た」などは子どもを混乱させます)、子どもの疑問に正直に答えることが大切です。子どもも大人と同じように悲しんでいることを認め、感情の表現を受け入れてください。専門の子ども向けグリーフサポートプログラムの活用も有効です。

Q. 遠方に住んでいてサポートを受けにくい

A. 近年、オンラインでのグリーフカウンセリング・グループがグリーフサポートの選択肢として広がっています。多くの団体がオンラインでのわかちあいの会・相談を提供しており、地理的な制約を超えてサポートを受けることが可能になっています。

Q. 「何を言えばいいかわからない」とき遺族にどう接すればいい?

A. グリーフを抱えた人の前で「何を言えばいいかわからない」と感じることは、とても自然なことです。完璧な言葉を探す必要はありません。「何も言えないけど、そばにいるよ」——この言葉と姿勢が、最大のサポートになることがあります。

大切な人を亡くした
悲しみを、一人で抱え込まないで

悲しみの深さは、愛の深さの表れです。あなたのペースで、悲しみとともに歩んでいけるよう、ココトモが寄り添います。話したいときは、いつでも相談してください。

今すぐ話したい方へ——相談窓口
ココトモ相談するチャット相談・無料
いのちの電話0120-783-55624時間・無料
よりそいホットライン0120-279-33824時間・無料

このページの情報は、医師による診断や治療に代わるものではありません。症状が気になる場合は、心療内科・精神科への受診をご検討ください。

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