メンタルヘルス用語辞典 · 心身症

心身症とは?
原因・症状・治療法と心身相関のしくみをわかりやすく解説

心理社会的ストレスが引き起こす「本物の」身体疾患=心身症。胃炎・高血圧・喘息・アトピーなど、ほぼすべての臓器・器官に起こりえます。定義・心身相関のメカニズム・診断・治療・日常のセルフケア・周囲のサポートまで、必要な情報をここにまとめました。

ABOUT

心身症とはどんな病気か

心身症とは、心理社会的ストレスが主な原因・増悪因子となって、身体の器官に実際の病気や機能障害を引き起こす状態です。「気のせい」ではない本物の身体疾患ですが、治療には心理的アプローチも欠かせません。

基本概念

心身症の4つの側面

心身症は単一の病名ではなく、心と体の相互作用が起こす病態を指す広い概念です。まずはその本質を4つの側面から押さえます。

🔄
心身症の本質
心身症とは、心理社会的なストレスが主な原因・増悪因子となって身体の病気が引き起こされたり、悪化したりする状態です。身体の器官には実際に病理学的変化が生じており、「気のせい」では説明できない本物の身体疾患です。
⚖️
精神疾患との違い
心身症はあくまでも「身体疾患」の分類です。精神疾患(うつ病、不安障害など)とは区別されます。ただし、心身症の患者さんがうつ病や不安障害を合併することは珍しくなく、総合的なアプローチが必要です。
🧠
心身相関のメカニズム
ストレスが加わると脳の扁桃体・視床下部が活性化し、自律神経系・内分泌系・免疫系を通じて全身に影響を与えます。この「脳-身体軸」の乱れが、胃炎、高血圧、皮膚炎など様々な身体疾患として現れます。
🏥
受診のきっかけ
多くの方が最初に内科・皮膚科・整形外科などを受診します。検査で異常が見つからない、または治療しても改善しないことで、心療内科・精神科への受診につながるケースが多いです。
心身症の定義(日本心身医学会)「身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態」。心身症は精神疾患の分類には含まれず、あくまでも身体疾患の一種です。
メカニズム

心と体はどうつながっているか(心身相関)

ストレスが身体疾患を引き起こすメカニズムには、主に自律神経系・内分泌系・免疫系の3つの経路があります。これを「精神神経内分泌免疫学(PNI)」と呼びます。ストレス刺激から身体症状へ至る5つのステップを順に見ていきましょう。

STEP 1 / 中枢神経系
ストレス反応の開始
心理社会的ストレス(人間関係、仕事、トラウマなど)が脳の扁桃体に認知される。扁桃体は「脅威」として反応し、視床下部・脳幹へ信号を送る。
STEP 2 / 自律神経系(ANS)
自律神経系の活性化
交感神経が優位になり「闘争・逃走反応」が起きる。心拍数増加、血圧上昇、消化機能の抑制、筋緊張の増大が生じる。慢性化すると副交感神経との均衡が乱れる。
STEP 3 / HPA軸・内分泌系
内分泌系への影響
HPA軸(視床下部-下垂体-副腎軸)が活性化し、コルチゾール(ストレスホルモン)が分泌される。慢性ストレスによるコルチゾール過剰は、免疫抑制・代謝異常・海馬萎縮を招く。
STEP 4 / 免疫系(PNI)
免疫系への影響
急性ストレスでは免疫機能が一時的に亢進するが、慢性ストレスでは免疫抑制が生じる。炎症性サイトカインの増加が全身炎症を引き起こし、様々な身体疾患の発症・悪化につながる。
STEP 5 / 標的器官
身体疾患として発現
上記の経路を通じて、消化器・循環器・皮膚・筋骨格系など様々な器官に病理的変化が生じる。この段階では実際の「身体疾患」であり、適切な医療的対応が必要。
類似疾患との違い

心身症・身体症状症・精神疾患の違い

混同されやすい「心身症」「身体症状症(旧:身体化障害)」「精神疾患」の違いを6つの比較項目で整理します。

主な問題
心身症
身体の器官の実際の病気・機能障害
身体症状症
身体症状への過度な恐れ・こだわり
精神疾患
気分・思考・知覚の障害
身体の変化
心身症
器官の病理的変化あり(炎症、機能障害等)
身体症状症
客観的な器質的変化は少ない
精神疾患
身体的変化は二次的
診断科
心身症
内科系+心療内科
身体症状症
心療内科・精神科
精神疾患
精神科・心療内科
治療の焦点
心身症
身体疾患の治療+ストレス管理
身体症状症
症状への囚われの軽減・認知変容
精神疾患
精神症状の治療
代表例
心身症
気管支喘息、IBS、アトピー悪化
身体症状症
身体症状症、病気不安症
精神疾患
うつ病、不安障害、統合失調症
予後
心身症
ストレス管理と身体治療で改善可能
身体症状症
認知行動療法等で改善可能
精神疾患
疾患により異なる
有病率・疫学

心身症はどのくらいの人に起こるか

心身症は決して珍しい病気ではなく、内科外来の患者さんのうち多くの方に心理社会的因子が関与していることが知られています。

30〜40%
内科外来患者のうち、心理社会的因子が症状に関与しているとされる割合
10人に1人
一般人口の約10%が何らかの心身症を経験するとされる生涯有病率
20〜40
社会的ストレスが高まる働き盛りに多いが、小児・高齢者にも発症する好発年齢
1.5
女性は男性より1.5倍程度多く診断される。ホルモン・社会的要因が関与
SYMPTOMS

心身症に関連する疾患と症状

心身症は特定の「一つの病気」ではなく、ストレスが関与する様々な身体疾患の総称です。消化器・循環器・皮膚・筋骨格系など、ほぼすべての臓器・器官に心身症が起こりえます。

臓器別分類

心身症が起こりやすい7つの領域

タブを切り替えて、各臓器系の代表的な疾患と症状の特徴を確認できます。

🫀消化器系

代表的な疾患・状態:

  • 過敏性腸症候群(IBS)
  • 機能性ディスペプシア
  • 潰瘍性大腸炎(ストレスで悪化)
  • 消化性潰瘍
  • 慢性胃炎

腹痛、下痢、便秘、吐き気、胸焼けなどが繰り返される。ストレスと症状の悪化に明確な関係がある。

共通パターン

心身症に共通する症状の特徴

臓器が違っても、心身症には共通する6つの症状パターンがあります。

🔄
ストレスとの連動
精神的なストレスや感情の変動に合わせて症状が悪化・改善する。特定の状況(職場、対人関係)で症状が出やすい。
🔬
検査異常の乏しさ(機能性)
血液検査、画像検査などで器質的異常が見つかりにくい「機能性疾患」としての側面もある。ただし慢性化すると器質的変化が生じることもある。
🌗
症状の変動性
良い日・悪い日の波がある。休日には症状が軽減し、月曜日(仕事始め)に悪化するパターンがしばしば見られる。
💊
通常の薬物治療への抵抗
身体疾患の薬だけでは十分な効果が得られず、ストレス管理を加えることで初めて症状が改善することが多い。
😰
複数の身体症状が重なる
胃痛・頭痛・肩こり・倦怠感など、複数の身体症状が同時または交互に現れることが多い。
😔
不安・抑うつの合併
不安障害・うつ病・パニック障害などの精神症状を伴うことが多く、身体症状と精神症状が相互に悪化させ合う悪循環に陥ることがある。
受診の目安

こんな症状があれば受診を検討してください

⚠️
心療内科・精神科への受診を検討するサイン身体科で検査しても異常が見つからない、または治療を受けても症状が改善しない場合、心身症の可能性があります。以下の項目に複数当てはまる場合は、心療内科へのご相談をお勧めします。
  • 複数の医療機関を受診したが原因がわからない身体症状が続いている
  • ストレスを感じると特定の身体症状(胃痛、頭痛など)が出やすい
  • 身体症状が精神的な不安やうつと同時に起こっている
  • 仕事・学校など特定の状況でのみ症状が悪化する
  • 休日や旅行中は症状が軽くなる
  • 身体症状のために日常生活や仕事に支障が出ている
  • 身体症状に対する過度な心配・不安がある
CAUSES

なぜ心身症は起こるのか

心身症の発症には、生物学的・心理的・社会的要因が複雑に絡み合っています。「ストレスに弱い性格だから」ではなく、遺伝的素因・脳の反応性・人生経験・現在の環境など多くの要因が重なって発症します。

生物心理社会モデル

心身症の原因を理解する枠組み(BPSモデル)

心身症の発症・維持を理解するために「生物心理社会モデル(BPSモデル)」が広く使われています。生物学的・心理学的・社会的要因がそれぞれ独立に、あるいは相互に作用して心身症を引き起こします。

🧬生物学的要因
  • 遺伝的素因(ストレス反応の個人差)
  • 自律神経系の過反応性
  • HPA軸(ストレスホルモン軸)の過活動
  • 腸脳軸の機能異常(腸内細菌叢の乱れ)
  • 炎症反応の亢進・免疫異常
  • 神経伝達物質のバランス異常
🧠心理学的要因
  • アレキシサイミア(感情に気づきにくい傾向)
  • 完璧主義・過度な自己要求
  • 回避的・抑圧的な感情処理スタイル
  • 幼少期のトラウマ・逆境体験(ACEs)
  • 否定的な認知スタイル(悲観的思考パターン)
  • ストレス耐性(レジリエンス)の低さ
🌐社会的要因
  • 職場の過重労働・ハラスメント
  • 対人関係(家族・夫婦・職場)の慢性的ストレス
  • 経済的困窮・生活の不安定
  • 社会的孤立・サポートの欠如
  • 重大なライフイベント(死別、離婚、失業)
  • 文化的・社会的プレッシャー
重要リスク要因

心身症の発症リスクを高める6つの要因

どの要因がどれだけ強くリスクに関わるかを整理しました。リスクの強さも示しています。

👶
幼少期の逆境体験(ACEs)リスク:非常に高い
虐待・ネグレクト・家庭内暴力・いじめなどを幼少期に経験すると、ストレス応答系(HPA軸・自律神経系)が過敏に「設定」されます。成人後の心身症発症リスクを2〜3倍高めます。
🔁
慢性・反復的なストレスリスク:非常に高い
短期的なストレスよりも、「慢性的」「回避困難」なストレスが心身症と強く関連します。職場での長期ハラスメント、慢性的な家庭内不和などが典型的。
😶
感情抑圧・アレキシサイミアリスク:高い
自分の感情に気づきにくく、言語化できないアレキシサイミア(失感情症)の傾向がある人は、感情が「身体症状」として表現されやすいと言われます。
🧬
遺伝的素因リスク:中程度
親や兄弟に自律神経障害、過敏性腸症候群などがある場合、心身症の発症リスクが高まります。自律神経の反応性には遺伝的な個人差があります。
💤
慢性的な睡眠不足リスク:中程度
睡眠不足は自律神経・内分泌・免疫系を乱し、心身症の発症リスクを高めます。また、心身症の症状として不眠が生じることもあり、悪循環になりやすいです。
🍺
不健康な生活習慣リスク:中程度
運動不足、喫煙、過度の飲酒、不規則な食生活はストレス耐性を低下させ、心身症の発症・悪化リスクを高めます。
性格・対処スタイル

心身症と関連する性格特性・対処スタイル

性格は「原因」ではなく「関連要因」心身症に関連する性格特性は、心身症の「原因」ではありません。これらの傾向を持つ人が必ず発症するわけではなく、また発症した場合でも性格を「変える」ことが目的ではありません。これらの特性を理解し、ストレス管理の方法を学ぶことが治療の目標です。
タイプA行動パターン
競争心が強く、多忙で時間的切迫感を持ち、怒りを内包しやすい。心臓疾患・高血圧のリスクと関連。
😶
アレキシサイミア(失感情症)
感情を認識・言語化することが苦手。感情が「身体症状」として表出されやすい傾向がある。
🎯
完璧主義・過度な責任感
高い目標を設定し、失敗を過度に恐れる。自分を休ませることが苦手で、慢性ストレスに陥りやすい。
🔒
抑圧的対処スタイル
ネガティブな感情(怒り、悲しみ)を抑え込み、表に出さない傾向。感情の蓄積が身体症状に転化する。
DIAGNOSIS

心身症の診断プロセス

心身症の診断は、身体疾患の確認と、心理社会的因子との関連の評価という2つのステップを経て行われます。複数の科にわたる評価が必要なため、診断まで時間がかかることもあります。

診断基準

心身症の診断要件(A・B・C+補足)

心身症の診断には、身体疾患の存在・心理社会的因子の関与・他疾患との区別という3つの軸があり、それぞれに具体的な要件が定められています。

🏥
A. 身体疾患の存在
消化器疾患、循環器疾患、皮膚疾患など、実際の身体疾患が確認されていること。検査所見や身体的評価によって裏付けられることが重要。
🔄
B. 心理・社会的因子との関連
心理社会的ストレスが疾患の発症・増悪・経過に明確に関与していること。ストレスと症状悪化のタイミングの一致、精神的状態と身体症状の連動などが確認される。
⚖️
C. 器質的疾患との区別
神経症性障害(不安障害等)や気分障害の診断基準を満たさないこと。また、身体化障害(今日でいう身体症状症)とも区別される。
📋
補足. 日本心身医学会の定義
「身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態」(日本心身医学会)。純粋な精神障害や神経症は含まない。
診断プロセス

心身症の診断はどのように行われるか

心身症の診断は身体科の検査から始まり、心療内科での評価・心理検査・多職種カンファレンスを経て確定されます。標準的な5ステップを紹介します。

STEP 1
身体科での精査
まず内科・消化器科・循環器科・皮膚科等で、器質的疾患(癌、感染症、自己免疫疾患等)を除外するための検査を行います。血液検査・画像検査・内視鏡検査など。
STEP 2
心療内科での問診・評価
心療内科医が、症状の経過・ストレス要因・生活状況・精神症状の有無などを詳しく問診します。ストレスと身体症状の時系列的な関連、感情の変動との連動などを評価します。
STEP 3
心理検査・質問票
CMI(コーネル・メディカル・インデックス)、GHQ(総合健康調査票)、TAS-20(アレキシサイミア尺度)、SCL-90などの心理検査が使用されることがあります。
STEP 4
多職種による評価
医師・臨床心理士・看護師・社会福祉士などが連携し、身体的・心理的・社会的側面を総合的に評価します。職場や家庭環境の情報収集も重要です。
STEP 5
診断と治療計画の立案
心身症の診断が確立したら、患者さんと一緒に治療目標と方針を話し合います。身体治療・心理療法・生活改善の組み合わせを個別に計画します。
鑑別診断

除外・鑑別が必要な4つの状態

🔬
器質的身体疾患
癌・炎症性腸疾患・自己免疫疾患など、ストレスとは無関係に生じる身体疾患との鑑別。精査で除外が必要。
😟
身体症状症
身体症状への過度な囚われ・苦痛が主体で、器質的変化よりも認知・感情面が問題の中心。心身症との合併もある。
💭
うつ病・不安障害
精神症状が主体の精神疾患。ただし心身症に合併することも多く、両方の診断・治療が必要なことがある。
転換症(機能性神経症状症)
麻痺・痙攣・失明など神経症状が心理的因子で生じる。心身症とは機序が異なり、明確に区別される。
診断を急がない姿勢も大切心身症の診断は複雑で時間がかかることがあります。「病名がつかない」こと自体がストレスになることもありますが、まずは身体症状の治療と並行してストレス管理を始めることが重要です。
TREATMENT

心身症の治療アプローチ

心身症の治療は、身体疾患の治療と心理的アプローチを組み合わせた「統合的治療」が基本です。どれか一つの方法だけでなく、複数のアプローチを組み合わせることで、より効果的な回復が期待できます。

治療の原則

心身症治療の4つの基本方針

🔄
統合的アプローチ
身体治療・心理療法・生活改善を組み合わせた多角的な治療が効果的。一方だけでは不十分。
🤝
治療的同盟の構築
患者と医療者の信頼関係(治療的同盟)が治療成果を大きく左右する。「話を聴いてもらえる」と感じることが第一歩。
📚
心身症の心理教育
「なぜ心理的ストレスが身体症状を引き起こすか」を理解することが、治療への参加意欲と効果を高める。
長期的視点での治療
心身症は慢性疾患として管理する視点が必要。短期での「完治」を目指すより、症状のコントロールとQOL向上を目標にする。
治療法の種類

心身症の具体的な4つの治療法

心理療法・薬物療法・ライフスタイル療法・社会的アプローチの4つを組み合わせます。それぞれのタブで具体的な技法を確認できます。

💬心理療法

ストレスの原因や反応パターンを探る心理療法が中心となります。認知行動療法(CBT)によって、ストレスの認知や対処行動を修正します。また、心理教育によって心身の関係を理解することも重要な治療ステップです。

  • 認知行動療法(CBT)ストレス反応につながる思考・行動パターンを特定し、より適応的なものに変えていく。
  • バイオフィードバック自律神経の状態をリアルタイムで可視化し、意識的にリラクゼーションを学習する。
  • マインドフルネス現在の身体感覚に意識を向け、慢性ストレスの自動的な反応パターンを和らげる。
  • 支持的精神療法治療者との信頼関係を基盤に、感情の整理と問題解決を支援する。
経過・予後

心身症の回復はどのように進むか(3つの時期)

急性期
原因検索と緊急対処
身体症状の緊急対処と原因検索。ストレス因子の一時的な除去(休職等)が必要なこともある。心身症の診断と心理教育を開始。
1〜3ヶ月
安定期
治療の併行と習得
身体治療と心理療法を並行して継続。ストレス管理スキルの習得。生活習慣の改善。症状の波はあるが、徐々に落ち着いてくる。
3〜12ヶ月
維持期
自己管理と再発予防
自己管理能力の向上。再発予防のためのセルフケア習慣化。定期的なフォローアップ受診。社会復帰・機能回復の維持。
1年以上
「再発」は失敗ではない心身症は、大きなストレスがかかると症状が再燃することがあります。これは「治療の失敗」ではなく、慢性疾患の自然な経過です。再燃した時に早めに対処できる力(コーピングスキル)を身につけることが、長期的な回復の鍵です。
DAILY LIFE

心身症とうまく付き合うために

心身症の回復には、治療と並行して日常生活の見直しが欠かせません。ストレス管理・生活習慣の改善・自分の感情へのケアを習慣化することで、症状のコントロールと再発予防が可能になります。

日常のコツ

心身症の方が実践できる10のセルフケア

どれか一つに絞らず、できそうなものから少しずつ取り入れてください。続けやすい習慣化が再発予防に直結します。

😴
質の良い睡眠を確保する
毎日同じ時間に起床・就寝する。寝る前2時間はスマホ・PCを避け、ぬるめの入浴でリラックス。睡眠は自律神経の回復と免疫機能の維持に不可欠です。
🚶
毎日30分の有酸素運動
ウォーキング、軽いジョギング、水泳など。運動はコルチゾール(ストレスホルモン)を分解し、エンドルフィンを分泌させます。激しすぎる運動は逆効果なので、「少し息が上がる程度」がベスト。
🍽️
腸内環境を整える食事
食物繊維(野菜・全粒穀物)、発酵食品(ヨーグルト・味噌・納豆)を積極的に摂る。腸と脳は「腸脳軸」でつながっており、腸内環境の改善が精神的安定にも寄与します。
🧘
リラクゼーション技法の実践
腹式呼吸(4秒吸って8秒吐く)、漸進的筋弛緩法(筋肉を順番に緊張→弛緩させる)、マインドフルネス瞑想などを日課にする。1日10〜15分で自律神経が整います。
📝
ストレス日記をつける
「何がストレスだったか」「そのときの身体症状」「その後どうなったか」を記録する。ストレスと身体症状の関係を客観的に把握することで、対処法を見つけやすくなります。
🤸
ストレッチで筋緊張を解放
首・肩・背中・腸腰筋のストレッチを朝晩に行う。慢性ストレスによる筋緊張は頭痛・腰痛の原因になります。特に胸椎の伸展ストレッチは自律神経の安定に効果的です。
🌿
自然・緑のある環境に触れる
公園の散歩、観葉植物の世話、週末のハイキングなど。「自然療法(グリーンエクスサイズ)」は自律神経を整え、ストレスホルモンを減少させる科学的根拠があります。
💬
信頼できる人に話す
友人・家族・カウンセラーに気持ちを打ち明ける。感情を言語化する(エクスプレッシブライティングも有効)ことで、身体症状が軽減されることが研究で確認されています。
仕事と休息の境界を作る
「この時間以降は仕事のことを考えない」というルールを設ける。On/Offの切り替えが苦手な人は、「帰宅後に着替える」「日記を書いて一日を終える」などの儀式(ルーティン)が有効。
🏥
定期的な通院・経過観察
症状が改善しても自己判断で受診を中断しない。心身症は再発しやすいため、定期的なフォローアップが大切です。身体科と心療内科の両方を継続的に受診することが理想的。
FAQ

心身症についてよく寄せられる質問

Q. 「心身症」は精神疾患ですか?

A. 心身症は精神疾患ではなく、「身体疾患」に分類されます。ただし、心理社会的ストレスが発症・悪化に深く関与しているため、心療内科や精神科での治療も重要です。身体と心の両面からアプローチする統合的な治療が必要な状態です。

Q. 心身症の「症状は本物」なのですか?

A. はい、心身症の症状は本物の身体疾患です。胃炎であれば胃粘膜に実際の炎症が生じており、喘息であれば気道に実際の炎症・狭窄が起きています。「気のせい」や「仮病」では全くありません。ストレスが引き金となって生じた、れっきとした身体の病気です。

Q. 子どもにも心身症はありますか?

A. はい、子どもにも心身症は起こります。学校での対人関係のストレス、家庭環境、受験プレッシャーなどが原因となることがあります。子どもの心身症には、起立性調節障害、過敏性腸症候群、頭痛、腹痛などが多く見られます。「学校に行くとお腹が痛くなる」というのも心身症の可能性があります。

Q. 心身症は完治しますか?

A. 多くの方が適切な治療で症状の改善・寛解を達成できます。ただし、ストレスへの対処能力(レジリエンス)を高めること、生活習慣の改善、ストレス源への対処が継続的に必要です。一度改善しても、大きなストレスがかかると再発しやすいため、セルフケアの習慣化が再発予防に重要です。

Q. どの診療科を受診すればよいですか?

A. まずは症状に対応した身体科(消化器内科、循環器科、皮膚科など)を受診し、器質的疾患の除外と治療を行うことが大切です。その上で、心理的側面の治療のために心療内科を併診することをお勧めします。「心身症外来」を設けている病院もあります。

Q. ストレスを感じていないのに心身症になることはありますか?

A. はい、あります。ストレスは必ずしも自覚されるわけではなく、「無意識のストレス」によって心身症が発症することもあります。また、過去のトラウマや幼少期の逆境体験が、表面上意識されないままストレス反応を引き起こすこともあります。「別にストレスはない」と感じていても、身体症状とストレスの関係を丁寧に探ることが重要です。

FOR FAMILY & SUPPORTERS

心身症の方を支えるために

心身症の方の周りにいる家族や友人、職場の同僚の方へ。症状は本物の身体疾患であることを理解し、適切なサポートをすることが回復を助けます。

サポートガイド

心身症の方への正しいサポートの5つの方法

👂
「気のせいじゃない」と伝える
心身症の症状は本物の身体疾患です。「精神的なものだから」「気の持ちようで治る」という言葉は患者さんを深く傷つけます。「あなたが感じている痛みや不調は本物だ」と認め、受け入れることが第一歩です。
🔍
ストレス源を一緒に探る
「何がつらいのか」「どんな時に症状が悪化するのか」を一緒に考える姿勢を示してください。ただし、「あのことがストレスでしょ?」と決めつけるのはNGです。患者さん自身が気づいていないストレスもあります。
🏥
受診・治療への同行・サポート
心療内科への受診に抵抗感がある方も多いです。「一緒に行くよ」という申し出が受診のきっかけになります。また、通院の継続や薬の管理なども側でサポートすることが回復を助けます。
🧘
家族自身もストレス管理を
患者さんを支えることは家族にとっても大きなストレスです。共倒れを防ぐために、家族自身も休息を取り、必要であれば家族相談窓口やカウンセリングを利用してください。
回復には時間がかかることを理解する
心身症の回復は直線的ではなく、良い時期と悪い時期を繰り返しながら徐々に改善していきます。「なぜまた悪くなったの?」と責めず、波があることを受け入れ、長期的な視点でサポートし続けてください。
NGワード

心身症の方を傷つけてしまう言葉・態度

⚠️
これらの言葉・態度は避けてください心身症への無理解から発せられる言葉は、患者さんを深く傷つけ、回復を遅らせることがあります。
🚫 「気のせいだよ・気の持ちようだよ」

心身症の症状は本物の身体疾患です。この言葉は「あなたの苦しみは存在しない」と言っているのと同じです。

🚫 「ストレスに弱すぎる・もっと強くなって」

ストレス反応の強さは遺伝・体質・経験によるものです。「意志の力」で克服できるわけではありません。

🚫 「みんなもストレスを抱えている」

他者との比較は「自分だけが弱い」という自責感を高め、症状を悪化させます。

🚫 「早く治してね・いつ良くなるの?」

回復の見通しを問い詰めることで、プレッシャーがかかり、かえって症状が悪化することがあります。

職場での対応

職場での心身症患者へのサポート(3つの立場)

職場では立場によって取れる支援が変わります。上司・同僚・人事それぞれの役割を整理しました。

👔上司・管理職
  • 業務量の調整と優先順位の整理
  • ストレス状況のヒアリング(責めない雰囲気で)
  • 産業医・EAPへのつなぎ
  • 無理な要求・プレッシャーを避ける
👥同僚・チームメンバー
  • 体調不良時の業務サポート
  • 過度に「大丈夫?」と聞かない(プレッシャーになることも)
  • 普通に接する(特別扱いは逆効果のことも)
  • プライバシーの尊重
🏢人事・産業保健スタッフ
  • 産業医面談のセッティング
  • 休職制度・EAPの案内
  • 復職時のリワークプログラムの調整
  • 職場環境改善への働きかけ

心と体のつらさを
一人で抱え込まないで

心身症のつらさは、あなただけのものではありません。「気のせい」ではない本物の症状を、専門家に話してみることが回復の第一歩になります。ココトモに話してみませんか。

今すぐ話したい方へ——相談窓口
ココトモ相談するチャット相談・無料
いのちの電話0120-783-55624時間・無料
よりそいホットライン0120-279-33824時間・無料

このページの情報は、医師による診断や治療に代わるものではありません。症状が気になる場合は、心療内科・精神科への受診をご検討ください。

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