メンタルヘルス用語辞典 · 抜毛症

抜毛症(トリコチロマニア)とは?
症状・原因・治療法をわかりやすく解説

抜毛症は、自分の毛髪を繰り返し引き抜いてしまう衝動制御の障害です。「やめたくてもやめられない」苦しみを抱える方は少なくありません。原因から治療法、セルフケア、家族のサポートまで詳しく解説します。

ABOUT TRICHOTILLOMANIA

抜毛症とは、どのような病気か

抜毛症(トリコチロマニア)は、自分の毛髪を繰り返し引き抜いてしまう衝動制御の障害です。「ただの癖」ではなく、脳の衝動制御に関わる精神疾患です。適切な治療で改善が可能です。

定義

抜毛症の定義——「癖」ではなく「脳の問題」

抜毛症(トリコチロマニア / Trichotillomania)は、自分の体毛を繰り返し引き抜く行為を特徴とする精神疾患です。DSM-5では「強迫症および関連症群」に分類されています。抜毛の対象は頭髪が最も多いですが、眉毛、まつ毛、体毛など、あらゆる部位の毛が対象になりえます。単なる「癖」や「意志の弱さ」ではなく、脳の衝動制御機能に関わる神経学的な基盤を持つ疾患です。

日常的な毛を触る癖
誰にでもある行動
髪をいじる、毛を触るなどの行動は多くの人に見られます。脱毛斑が生じるほどではなく、やめようと思えば容易にやめられる。
抜毛症
衝動制御の障害
毛を抜く衝動に抗えず、目に見える脱毛を生じる。やめようとしても止められない。強い恥や罪悪感を伴い、社会生活に支障をきたす。
抜毛症は「やめようと思えばやめられる」ものではありません抜毛症は脳の衝動制御に関わる神経回路の問題です。「意志が弱いからだ」と自分を責める必要はありません。適切な治療で衝動をコントロールする方法を学ぶことができます。
有病率

抜毛症は、珍しくない疾患である

抜毛症は想像以上に多くの人が経験している疾患です。

1〜2%
一般人口における生涯有病率は約1〜2%(50〜100人に1人)
10〜13
発症のピークは思春期前後(10〜13歳)。女性に多いとされる
70%以上
習慣逆転法(HRT)により70%以上の方が症状の有意な改善を示す
抜毛症は恥ずかしさから誰にも相談できず、一人で抱える方が非常に多い疾患です。しかし、あなたは決して一人ではありません。同じ悩みを持つ人は数多くいます。
受診の目安

専門家に相談すべきサイン

以下に当てはまる場合は、精神科・心療内科への相談を検討してください。当てはまる項目が多いほど、専門家への相談を強くお勧めします。

毛を抜く行為が週に3回以上ある、または止められず1日に何十本〜何百本も抜いてしまう
抜毛のために1日30分以上を費やすことがある
毛を抜くことをやめようとしても止められない
脱毛斑が目立つようになり、隠すのに苦労している
帽子・ウィッグ等で脱毛を隠している
毛を抜くために仕事や勉強、社交の時間を犠牲にしている
美容院やプール、風の強い日など脱毛が見える場面を避けている
抜いた毛を口に入れる・食べることがある
抜毛行為への強い罪悪感や恥の感情がつらい
気分が落ち込む、不安が強い
「自分はおかしい」「誰にも理解されない」と感じている
💡
抜毛症は皮膚科ではなく精神科・心療内科が専門です。「抜毛症に対応している」ことを事前に確認して受診すると、よりスムーズです。これは医学的な診断ではなく、受診の参考としてのチェックリストです。
TYPES

抜毛症のタイプ——無意識型と意識型

抜毛症には大きく分けて3つのタイプがあります。自分のタイプを理解することが、効果的な治療の第一歩です。

🌀自動型(無意識型)

テレビを見ている時、読書中、スマートフォンを操作している時など、別のことに集中している間に無意識に毛を抜いてしまうタイプです。「気がついたら抜いていた」という状態で、本人が自覚しにくいのが特徴です。退屈な時やリラックスしている時に起こりやすく、注意がそれた状態で手が自動的に髪に向かいます。抜いた毛の本数を認識していないことも多く、周囲に指摘されて初めて気づくケースも少なくありません。治療では「気づきの訓練」が重要な第一歩となります。

  • 無意識的な行動
  • 退屈時に起こりやすい
  • 気づきにくい
  • 他作業中に併発
多くの人は混合型(両方の特徴を持つ)です。それぞれのタイプに応じた治療戦略が異なるため、専門家と一緒にタイプを特定することが大切です。
SYMPTOMS

抜毛症の症状

抜毛症は精神的な症状だけでなく、身体的な影響も伴います。早期発見と治療が永久的な毛根損傷を防ぐ鍵です。

💇
反復的な抜毛行為
自分の体毛を繰り返し引き抜きます。最も多い部位は頭髪ですが、眉毛、まつ毛、腕毛、陰毛、その他の体毛も対象になります。複数の部位から抜く人も少なくありません。1回のエピソードで数十本から数百本を抜くことがあり、毎日何時間も費やす場合もあります。
😰
抜く前の緊張・衝動
毛を抜く前に、増大する緊張感や衝動を感じます。特定の毛が「気になって仕方がない」状態になり、抜かずにはいられない切迫感が生じます。この緊張感は、抜毛行為によって一時的に解消されますが、すぐにまた戻ってきます。
😌
抜いた後の安堵感・快感
毛を抜いた瞬間に一時的な安堵感、満足感、または快感を得ます。この「報酬」が行動を強化し、繰り返しのサイクルを維持します。しかし安堵感はすぐに罪悪感や後悔に変わり、負の感情がさらなる抜毛の引き金となる悪循環を生みます。
🔍
特定の毛への執着
「太い毛」「根元に白い塊がついた毛」「縮れた毛」「質感が違う毛」など、特定の特徴を持つ毛を探して抜くことに執着する場合があります。「完璧な抜毛体験」を求めて、何時間も費やすことがあります。
🙈
脱毛斑の隠蔽行動
抜毛による脱毛斑を帽子、バンダナ、ウィッグ、ヘアスタイルの工夫、化粧(眉毛の場合)などで隠そうとします。プールや美容院を避ける、風の強い日に外出しないなど、脱毛が露見する状況を回避する行動が見られます。
😔
羞恥心と社会的回避
抜毛症による外見の変化に強い恥の感情を抱き、社会的な場面を避けるようになります。友人関係、恋愛関係、職場での交流に支障をきたし、孤立感が深まります。「自分はおかしい」「やめられない自分が情けない」という自己嫌悪が慢性的に続きます。
🍽
食毛症(トリコファジー)
抜いた毛を口に入れる、噛む、飲み込む行動が見られることがあります(食毛症)。飲み込まれた毛は胃や腸で毛玉(トリコベゾアール/ラプンツェル症候群)を形成し、腹痛、嘔吐、腸閉塞などの深刻な身体合併症を引き起こす可能性があります。
⚠️
食毛症について抜いた毛を食べる食毛症(トリコファジー)がある場合は、早急に医療機関を受診してください。胃内毛髪塊(トリコベゾアール)は腸閉塞などの命に関わる合併症を引き起こす可能性があります。
CAUSES & RISK FACTORS

抜毛症の原因とリスク要因

抜毛症は脳の神経回路、遺伝、ストレス、学習メカニズムなど複数の要因が重なって発症します。

🧠脳の神経メカニズム

抜毛症は脳の報酬系と衝動制御に関わる神経回路の機能異常と関連しています。大脳基底核(習慣的な行動を制御する領域)、前頭前皮質(衝動の抑制を担う領域)、小脳(運動学習に関わる領域)に構造的・機能的な違いが報告されています。ドーパミンとセロトニンの不均衡が衝動制御の困難さに関与していると考えられています。また、抜毛行為自体がオピオイド系を活性化し、一種の「自己鎮静」として機能している可能性があります。

  • 大脳基底核の機能異常(習慣行動の制御不全)
  • 前頭前皮質の衝動抑制機能の低下
  • ドーパミン・セロトニン系の不均衡
  • オピオイド系の活性化(自己鎮静効果)
悪化の誘因

抜毛症を悪化させる要因

悪化リスクの高い要因
学業・仕事のプレッシャー
85%
対人関係のストレス
80%
退屈・手持ち無沙汰な時間
75%
ホルモン変動(月経前・思春期)
60%
疲労・睡眠不足
70%
テレビ・スマホ使用中
65%

※ リスクの相対的な大きさを示すイメージ図です

ストレスだけでなく「退屈」も重要なトリガーです。手持ち無沙汰な時間を減らし、手を使う活動を増やすことが予防につながります。
TREATMENT & RECOVERY

抜毛症の治療法と回復

抜毛症は適切な治療で改善できます。習慣逆転法(HRT)を中心とした行動療法が最も効果的です。

心理療法

心理療法——治療の中心

抜毛症の治療では行動療法が中心です。特に習慣逆転法(HRT)の有効性が科学的に実証されています。

習慣逆転法(HRT)第一選択治療

抜毛症の第一選択治療です。4つの要素で構成されます。①気づきの訓練:抜毛の前兆(手が髪に向かう、特定の部位を触る)に気づく練習。②競合反応の訓練:抜毛の衝動を感じた時に、物理的に両立しない代替行動(手を握る、おもちゃを握る等)を行う。③動機づけの強化:抜毛をやめることのメリットを確認。④般化練習:様々な状況で新しい行動を実践。メタ分析で高い有効性が実証されています。

包括的行動療法モデル(ComB)個別化された包括的アプローチ

習慣逆転法を基盤に、抜毛症に特化した包括的な治療モデルです。感覚(触覚的な刺激への渇望)、認知(「この毛は抜かなければ」という信念)、感情(不安・退屈・怒り)、運動(手の動きのパターン)、場所・環境(抜きやすい場所や道具)の5つの領域からアプローチします。個々の患者に合わせて、複数の介入技法を組み合わせて行います。

認知行動療法(CBT)思考パターンの修正

抜毛に関連する思考パターン(「この毛は他と違うから抜かなければ」「完璧に揃えなければ」)を認識し修正します。また、ストレスや感情への対処スキルを学び、抜毛に頼らないコーピング方法を習得します。再発予防計画の策定も治療の重要な要素です。

薬物療法

薬物療法と環境調整

薬物療法補助的な治療

N-アセチルシステイン(NAC)はグルタミン酸調節に作用し、抜毛症への有効性を示す研究があります。SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は併存するうつ病や不安障害に有効ですが、抜毛症自体への効果は限定的です。クロミプラミンは一部の研究で有効性が示されていますが、副作用への注意が必要です。オランザピンなどの非定型抗精神病薬が有効だった報告もあります。薬物療法は心理療法との併用が推奨されます。

刺激統制法環境面からの対策

抜毛を誘発する環境的な要因を特定し、それを修正する方法です。ピンセットを手の届かない場所にしまう、手袋をはめる、指先にバンドエイドを貼る、照明を変える、座る場所を変えるなどの具体的な対策を講じます。単独では効果が限定的ですが、習慣逆転法と組み合わせることで効果が高まります。

注意点

治療における重要な注意点

⚠ リバウンドは失敗ではない

治療中にリバウンド(再び抜毛してしまうこと)が起きるのは自然なことです。抜毛症の回復は一直線ではなく、良い時期と悪い時期を繰り返しながら、全体として改善していきます。リバウンドを「失敗」と捉えず、「学びの機会」として捉えることが大切です。

回復は「0本にすること」がゴールではありません。衝動をコントロールするスキルを身につけ、抜毛が生活に与える影響を最小限にすることが現実的な目標です。
DAILY LIFE

日常生活でできること

治療と並行して、日々の生活の中で抜毛の衝動と上手に付き合うためのセルフケアがあります。

👐
手を使う活動を増やす
編み物、パズル、ストレスボール、スピナーリングなど、手を使う活動を日常に取り入れましょう。手が空いている時に無意識に髪に手が伸びることを防ぎます。手芸やハンドクラフトは特に効果的です。
📝
抜毛日記をつける
いつ、どこで、どのような状況で抜毛が起きたか、その時の感情、抜いた本数を記録しましょう。パターンが見えてくることで、トリガーの特定と対策が立てやすくなります。アプリを使っても手書きでも構いません。
🧤
物理的なバリアを活用する
テレビ視聴時やスマホ操作時に手袋をはめる、指先にバンドエイドを貼る、髪をまとめてアクセスしにくくするなどの物理的なバリアが有効です。特に無意識型の抜毛に効果があります。
🧘
リラクゼーション技法を学ぶ
深呼吸、漸進的筋弛緩法、マインドフルネス瞑想などのリラクゼーション技法を練習しましょう。ストレスや不安が抜毛のトリガーになっている場合、これらの技法が衝動を和らげる助けになります。
🏃
定期的な運動
有酸素運動はストレスを軽減し、セロトニンの分泌を促進します。週に3〜5回、30分以上の運動を心がけましょう。運動中は手が使えないため、抜毛行為からの自然な「休息時間」にもなります。
🎯
トリガーを特定し、環境を整える
抜毛が起きやすい場所や状況を特定し、環境を変えましょう。ピンセットを処分する、鏡の前で過ごす時間を制限する、退屈な時間を減らす工夫をするなど、具体的な対策が有効です。
🤝
サポートコミュニティに参加する
抜毛症の当事者コミュニティ(オンライン・オフライン)に参加することで、「自分だけではない」という安心感が得られます。同じ経験を持つ人からの実践的なアドバイスも大きな助けになります。
🏆
抜かなかった日を記録し祝う
抜毛しなかった日や、衝動に耐えられた瞬間を記録し、自分を褒めましょう。「全か無か」思考ではなく、小さな進歩を認めることが長期的な回復を支えます。リバウンドしても自分を責めず、また始めればいいのです。
完璧を目指さなくて大丈夫です。「昨日より1本少なく」——その積み重ねが回復につながります。
関連する用語
皮膚むしり症強迫性障害(OCD)衝動制御障害習慣逆転法認知行動療法食毛症身体集中反復行動(BFRBs)
COMORBIDITY

抜毛症と併存しやすい疾患

抜毛症は単独で現れることもありますが、他の精神疾患と併存することが少なくありません。併存疾患を把握することで、より包括的な治療が可能になります。

併存疾患

よく併存する疾患と対処法

抜毛症の方の多くに、何らかの精神疾患が併存しています。これは「特に重症」ということではなく、脳の神経回路の特性として理解できます。正確な診断のもとで、それぞれに適した治療を組み合わせることが重要です。

😟
不安障害併存率約57%
全般性不安障害、社交不安障害などが最も多く併存します。不安が抜毛の主要なトリガーとなることが多く、不安管理のスキルが治療に組み込まれます。
😔
うつ病併存率約39%
慢性的な恥・罪悪感・孤立感からうつ病を発症するケースが多いです。抜毛症とうつ病の治療を並行して行うことが重要です。
🧠
強迫性障害(OCD)併存率約27%
OCDと抜毛症は同じ「強迫症関連障害」に分類されますが、別の疾患です。OCDの強迫観念・強迫行為と、抜毛の衝動は異なるメカニズムを持ちます。
🦋
皮膚むしり症併存率約38%
皮膚を繰り返しむしる行為(皮膚むしり症/エクスコリエーション)は抜毛症と高率で併存します。同じ「身体集中反復行動(BFRBs)」の仲間です。
ADHD併存率約22%
注意欠如・多動症(ADHD)との併存率も高いです。衝動制御の問題がADHDと抜毛症の両方に関与している可能性があります。
💤
睡眠障害併存率約25%
不眠や睡眠の質の低下が抜毛症と関連します。就寝前や夜間覚醒時に抜毛が起きやすく、睡眠改善が治療の補助になることがあります。
身体集中反復行動(BFRBs)について抜毛症・皮膚むしり症・爪噛みなどは「身体集中反復行動(Body-Focused Repetitive Behaviors / BFRBs)」と総称されます。これらは共通のメカニズムを持ち、同様の治療アプローチが有効です。複数の症状がある場合も、専門家と一緒に対処法を見つけることができます。
回復のプロセス

抜毛症回復の3段階

抜毛症からの回復は一直線ではありませんが、多くの方に共通するプロセスがあります。今どの段階にいるかを把握することで、焦らず着実に進むことができます。

第1段階気づきと受容1〜4週間

自分が抜毛症であることを受け入れ、専門家への相談を決意する段階です。「意志の弱さではない」「治療で改善できる」という事実を知ることが最初の一歩です。この段階では完璧に抜毛をゼロにしようとするのではなく、まず「気づく」練習を始めます。

第2段階学習と実践1〜6ヶ月

習慣逆転法などの治療技法を学び、日常生活で実践する段階です。衝動を感じたときの代替行動を練習します。失敗(抜いてしまうこと)も学びの一部です。この段階でのリバウンドは正常なプロセスです。

第3段階維持と統合6ヶ月〜

習得したスキルを日常生活に定着させる段階です。ストレスが高まる時期や新しい環境でのリバウンドを乗り越えながら、長期的な回復を維持します。再発予防計画を立て、サポートネットワークを活用します。

💡
リバウンドは回復の一部どの段階でも、ストレスが高まるとリバウンドは起きます。それは「また振り出しに戻った」ということではありません。スキルは消えていません。少し立ち止まって、また歩き始めればいいのです。
相談窓口

抜毛症で使える相談窓口と制度

抜毛症で困っている方が使える公的な相談窓口と支援制度を紹介します。一人で抱え込まず、まずは相談してみてください。

精神保健福祉センター

各都道府県・政令市に設置された公的な相談機関です。抜毛症を含む精神的な悩みについて、本人だけでなく家族からの相談も無料で受け付けています。精神保健福祉士などの専門家が対応し、地域の医療機関への繋ぎも行います。「精神保健福祉センター + 都道府県名」で検索すると連絡先が見つかります。

無料・要予約の場合あり
自立支援医療制度(精神通院医療)

精神科・心療内科の通院治療費の自己負担を原則1割に軽減する公的制度です。所得に応じて月額上限が設定されるため、継続的な治療の経済的な負担を大幅に減らすことができます。主治医に相談して、市区町村の窓口で申請します。抜毛症(精神疾患)の診断を受けている方が対象です。

医療費1割負担に軽減
ハローワーク・障害者就労支援

抜毛症が重症で就労に影響が出ている場合、障害者手帳を取得することで就労支援や障害者雇用枠の利用が可能です。また、ハローワークや障害者就業・生活支援センターでは、精神障害のある方の就労に関する相談を行っています。

就労支援・相談無料
制度の利用に迷ったら、まず精神保健福祉センターに相談するのがおすすめです。あなたが利用できる支援を一緒に探してくれます。
FAQ

よくある質問(Q&A)

抜毛症について多くの方が疑問に思うことを、Q&A形式でまとめました。

Q抜毛症は自分の意志でやめられないのですか?
Q子供が抜毛症かもしれません。どうすればよいですか?
Q抜毛症は完治しますか?
Q抜毛症に保険は適用されますか?
Q家族が抜毛症なのに、病院に行こうとしません。どうすればよいですか?
Qオンラインで受診や相談はできますか?
Q抜毛症と強迫性障害(OCD)は同じですか?
Q抜毛症のセルフヘルプグループはありますか?
疑問や不安は、一人で抱えなくて大丈夫です。ここに書かれていない悩みも、ぜひ専門家やサポート窓口に相談してみてください。
FOR FAMILY & FRIENDS

周囲の人にできること

抜毛症のサポートには、理解と忍耐が必要です。本人の恥の感情に配慮し、安全な関係性を築くことが大切です。

対応のポイント

してほしいこと・避けてほしいこと

✅ してほしいこと
抜毛症が「意志の弱さ」ではなく「脳の衝動制御の問題」であることを理解する
本人の抜毛行為を目撃しても、叱ったり手を叩いたりしない
外見の変化(脱毛斑)について過度に言及しない——本人が最も気にしている
「今日は調子どう?」と穏やかに様子を聞く。詳細を追及しない
専門家への相談を穏やかに提案する(皮膚科ではなく精神科・心療内科)
治療の小さな進歩を一緒に喜ぶ(「3日も抜かなかったんだね」)
抜毛行為を隠す行動(帽子をかぶる等)を批判しない——対処法として認める
❌ 避けてほしいこと
「やめればいいだけでしょ」「意志が弱い」「だらしない」と責める
抜毛の瞬間に手を叩く、怒鳴る、物理的に止める(逆効果で信頼関係が崩壊する)
「また抜いたの?」と頻繁に確認する(監視はストレスを増大させる)
人前で抜毛症について言及する・からかう
「気合いで治せ」「根性がない」と精神論で対応する
帽子やウィッグを無理に外させる
子供の場合

子供の抜毛症——親としてできること

抜毛症は思春期前後(10〜13歳)に発症のピークがあり、子供の場合は特に繊細な対応が必要です。

🤗
安全な環境を作る
叱らず、責めず、「困っているんだね」「一緒に方法を考えよう」と伝えましょう。子供が隠さずに話せる関係性が回復の土台です。
🏫
学校との連携
担任の先生やスクールカウンセラーに状況を共有し、いじめやからかいから守る体制を作りましょう。帽子やバンダナの着用を学校に許可してもらうことも検討します。
🏥
早期の専門家介入
子供の場合、習慣が定着する前に介入するほど治療効果が高くなります。「様子を見よう」と後回しにせず、早めに児童精神科に相談しましょう。
お子さんの抜毛に気づいた親御さんへ驚いたり心配したりする気持ちは自然です。でも、お子さんが最も必要としているのは「そのままのあなたでいい」という無条件の受容です。専門家と一緒に、お子さんに合った対応を見つけていきましょう。

一人で抱え込まないで。
相談してみませんか。

つらい気持ちを抱えていませんか。どうかあなたの大切な悩みをここともに聞かせていただきたいです。

今すぐ話したい方へ——相談窓口
ここともチャット相談相談するチャット相談・無料
精神保健福祉センター都道府県ごとに設置無料・専門家対応
いのちの電話0120-783-55624時間・無料
よりそいホットライン0120-279-33824時間・無料

このページの情報は、医師による診断や治療に代わるものではありません。症状が気になる場合は、心療内科・精神科への受診をご検討ください。自立支援医療制度(精神通院医療)を利用すると、通院医療費の自己負担が原則1割に軽減されます。詳しくは主治医または市区町村の窓口にご相談ください。

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